入眠サポートといびきの録音は
スマホアプリが有効

 機器と連動し、光や温度をうまくコントロールして、快適な目覚めを補助してくれるアプリはある。しかし、今のところは睡眠のプロが太鼓判を押せるほど正確に睡眠サイクルを把握し、目覚めを快適にしてくれるスマホアプリはないようだ。

 だが、「スムーズな入眠のサポートや、就寝時の重大なトラブルに気付くために有効なアプリならある」と、加賀氏は言う。

「寝る前にベッドの上で取り組める考えを落ち着かせるための思考法と呼吸法を解説してくれたり、睡眠導入BGMを流してくれたりする『入眠サポートアプリ』があります。こうしたアプリは音声だけで指示を出してくれることも多く、就寝前にスマホの画面を見ることを、強制的に遮断してくれるという副次的な効果もあるのです。寝る前にスマホをいじってしまう人は、ブルーライトはもちろんのこと、コンテンツに触れることで脳が活性化してしまい、寝付きを妨げるといわれます」

 入眠サポートアプリを使えば、スマホの使用を自然と断つことができる上、リラックスしやすい状況も作り出せるというわけだ。

「もう一つ、睡眠関係のアプリで効果があるのが、『いびきの録音アプリ』です。『睡眠時無呼吸症候群』のためにいびきをかいてしまう人は多く、スマホアプリで録音することで、いびき、ひいては睡眠時に呼吸をしていないことに気付くことができます。現在、日本における睡眠時無呼吸症候群の患者は約200万人以上に上るとみられており、原因も多岐にわたるため、誰しも罹患(りかん)する恐れのある病気です」

 睡眠時に呼吸をしていないと体は酸欠状態となり、どれだけ寝ても、満足に体が休まらなくなるという。毎日7~8時間程度と十分な睡眠時間を確保していても、毎朝起きたときに倦怠(けんたい)感や前日の疲労が残っていると感じる人、喉に違和感や乾きを感じる人は、いびきが原因の場合も考えられるのだ。

「アプリで、自分のいびきを録音・確認できれば、病院にかかるきっかけがつかみやすくなります。さらに、録音したデータがあると、医師の診察もスムーズです。『いびきラボ』など、無料でもしっかりと録音・チェックができるアプリは多いので、心当たりがある人は試してみてください」

 健康的な生活を送る上で、質の良い睡眠は欠かせない。さらに、朝から気持ち良く目覚められれば、仕事のパフォーマンスにも好影響を与えてくれるはずだ。睡眠に関する悩みを抱えている人は、アプリやデバイスの力を借りることで、健康面、そして仕事面でも、恩恵を受けられるかもしれない。