米国は自国史上で有数の自傷行為へと突き進んでいる。先週、それがより鮮明になった。ロシアと石油輸出国機構(OPEC)が産油量引き上げを発表したにもかかわらず、ジョー・バイデン大統領はアラスカの北極圏国立野生生物保護区(ANWR)で石油開発事業向けの土地貸与を一時停止すると発表した。
バイデン氏が脱炭素で攻勢を掛けたとしても気候変動には何の影響も及ぼさない。米国が何をしようが、化石燃料に対する世界の需要はこの先何十年も増加し続けるからだ。その間、米国の驚くべき化石燃料から撤退を尻目にロシアや中国、イランはつけ込もうとするだろう。