お金持ちはどんな行動パターンと思考様式を持っているのか?
お金持ちだけが知っている、真の豊かさの正体とは!?

お金持ちがしている100の習慣』ではそのような疑問に答える「お金持ちの行動パターンと思考様式」を解き明かしています。著者は国際的に活躍するイギリスのコーチング第一人者であり、数多くのクライアントにコーチングをおこなってきました。成功者の習慣についてまとめた『成功者がしている100の習慣』は6万5000部突破のベストセラーとなっています。
本書では、その経験から導き出したお金持ちに共通する100の習慣を紹介しています。
「あなたはなぜお金持ちになりたいのか」本書のアドバイスはこの問いからはじまります。しっかりと目標設定をし、紹介されている習慣を実践することが、お金持ち、そして真の豊かさへの近道です。
この連載では、本書に紹介されている100の習慣を特別に抜粋し、お金持ちになる人、ならない人の思考や行動のパターンを解明。習慣のポイントだけでなく、どのように実践すればよいか、ワークなどをまじえ具体的な方法を紹介します。

お金持ちが実践している「人付き合いの極意」Photo: Adobe Stock

お金持ちになる人は友人からの良い影響を受け、
お金持ちにならない人は悪い友人に毒される

「元気づけ、前進させてくれる友もいれば、悪影響を与え、夢の探究を邪魔する友もいる。
友人は、賢く選ばなければならない」

「あなたがどんな人間かは、多くの時間を一緒に過ごしている身近な5人を平均すればわかる」という理論があります。もしあなたが、ビル・ゲイツやリチャード・ブランソン、ジャック・マーなど、世界でもっとも尊敬されている億万長者といつも一緒にいるとしたら、どんな変化が起こると思いますか?

研究によれば、人は付き合う人から著しい影響を受けます。サイコロジカル・サイエンス誌に掲載された2013年の研究によれば、人は意志の強い友人がいるだけで意志が強くなりやすくなります。その人と一緒にいるだけで、意志力が強くなる効果が生じうるのです。その理由は、その相手を無意識に見本としようとするからです。

このように、「人が、ある集団の期待に応えるように行動や思考を調整すること」を、心理学では「社会的影響力」と呼びます。あなたにも、次のようなことが当てはまるのではないでしょうか?

・同僚と同じような服装をし、食べ物を買う。
・家族から馬鹿にされたくないので、「お金持ちになりたい」という夢を隠している。
・友人と一緒に過ごすために、本当は好きではないことをして週末を過ごす。

人間関係を見直し、自分に良い影響を与えている人は誰かをよく考えてみましょう。

価値観や考え方、行動が自分と似ている人は誰でしょうか。社会的影響力は、うまく活用すればあなたの資産形成の道のりをサポートする力強い味方になってくれます。

お金の格言
「他人の不安や心の狭さ、信念のなさに、
自分が目指す道を歩むのを邪魔されてはいけない」

実践しよう

■有害な人とはためらわずに距離を置く
あなたの目標や、より良い人生を追求するための時間、労力、お金の使い方などを揶揄するような人とは、一緒に時間を過ごすべきではありません。

有害な人や嫉妬深い友人、口の悪い同僚、神経質なきょうだいなど、一緒にいてもマイナスなことしかないとわかっている相手とは、表向きは穏やかに接しつつ、距離を置きましょう。一緒にいなければならないという義務感を覚えたり、離れることに罪悪感を味わったりするかもしれません。しかし、「自分が心から望む人生を生きるためには、思い切って人間関係のあり方を見直さなければならない」と考えれば、選択の余地はないことがわかるはずです。

■自分を支え、信頼してくれる人たちと付き合う
より良い人生を送りたい、経済的な自由を獲得したい、といったあなたの夢に共感し、同じ目標を目指している人たちと積極的に付き合うようにしましょう。

ただしこれは必ずしも、古い人間関係をすべて捨てて、新しい人間関係をつくればいいというわけではありません。大切なのはバランスです。人間関係の新旧を問わず、少しずつ有意義な付き合いを増やしていけばいいのです。それに伴い、あなたが目指していることへの周囲の理解も深まっていき、サポートをしてもらえるようになっていくはずです。

(本稿は、ナイジェル・カンバーランド著、児島修訳『お金持ちがしている100の習慣』を抜粋、再構成したものです)

ナイジェル・カンバーランド(Nigel Cumberland)
作家、リーダーシップ・コーチ
1967年、イギリスのヨーク生まれ。ケンブリッジ大学卒業。世界最大級の人材サービス会社Adeccoや世界3大ミシン糸メーカーCoats plcで財務部長を務めた。シルクロード・パートナーシップの共同創立者。ロンドンとドバイを拠点に、同社を通じて企業幹部を対象にリーダーシップ・コーチングやメンターリングをおこなう。ハーバード大学メディカル・スクール付属コーチング養成機関の創立研究員でもある。これまで香港・ドバイ・ブダペスト・サンチアゴ・上海・ドバイで暮らし働いた経験から人生で成功するヒントを得た。これまでに出版した8冊の著書は、ドイツ・中国・ポルトガル・スペイン・ロシア・チェコ・スロバキア・ルーマニア・ドバイをはじめとする中東諸国・ブラジルなどの各国で翻訳されている。『成功者がしている100の習慣』(児島修訳、ダイヤモンド社)が日本でもベストセラーになっている。
児島 修(こじま おさむ)
英日翻訳者
1970年生まれ。立命館大学文学部卒業(心理学専攻)。訳書に『成功者がしている100の習慣』『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(以上、ダイヤモンド社)、『やってのける』『自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義』(以上、大和書房)などがある。