大手塾で算数講師の経験を積んだ後、算数専門のプロ家庭教師として約20年間、2000人以上のお子さんを指導してきた中学受験専門のカリスマ家庭教師・安浪京子先生は、その経験から「ノートをひと目見ると、その子の学力がわかる」と言います。
ノートとは、思考を整理して、それを自分や相手(採点者)に伝える練習をするための基本の道具。しかし、子どもはもちろんのこと、保護者ですら、ノートの価値を低く見積もっている方が多いそう。6年生でもノートの書き方を知らない子は多く、その状態のまま、受験勉強に励んで伸び悩んでいる子は多いのです。
本連載では、「ノートの正しい書き方を知らずして、学力は上がらない」と断言する安浪先生が、指導の中で必ず教えるノート術を初公開した話題の新刊「中学受験 必勝ノート術」の中から、一部を抜粋し、ご紹介していきます。

中学受験をすると決めたらまず「受験専用の棚」を用意しよう!

中学受験のノートやテキスト類は、想像以上に場所をとる!

 受験をするか検討中の方や、塾に通い始めたばかりの方は想像しにくいと思いますが、中学受験のテキスト、ノート、プリント類は、とにかく場所をとります。

 小学4~6年生までの3年間で使用するノートは、ゆうに100冊を超え、そこへさらにテキストやプリント、参考書などが加わるので、ものすごい量になります。上の写真は、私が書斎に置いている大手塾のテキスト類です。6年生の算数のテキストだけでこの量になるんですよ。これが4教科、模試や過去問もありますので、幅40㎝高さ170㎝程度の棚が2台は必要になると思ったほうがいいでしょう。

 だから、「とりあえず空いているスペースにノートをしまっておこう」となると、あっという間にあふれてしまいます。そうならないように、早いうちから必要になる総量をイメージして、受験専用の棚を作っておくと管理がしやすくなります。そして、どこに何をどのように入れるかを決め、子どもにも教えてあげましょう。仕組みさえ整えてあげれば、子どもは自分で必要なモノを出し入れできるようになります(できない子にはやり方を教えてあげましょう)。最初が肝心です。

 ちなみに、私も小学4年の受験生を持つ親で、ノート類の管理に苦心しているところです。その様子を本書で公開していますので、トライ&エラーを含めて参考になさってください。