外食・総菜・お弁当は自炊と比べて
同じ体積でも得られる栄養成分が少ない

 外食続きでは、なぜ必要な栄養が不足しやすいのか。その説明の前に、ここで「外食」の定義をおさえておきたい。上山医師の考える「外食」は、飲食店での食事だけではない。コンビニやスーパー、デパートなどで買う総菜や弁当も外食だ。また、「カット野菜を買ってきてドレッシングをかけて食べる、パスタをゆでて市販のソースをかけて食べるのも、外食です」と、上山医師。

 つまり、自分で食材を切って調理した食事以外は、外食だ。これらの「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」と、上山医師は指摘する。

 それはなぜか。

「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」

 ただし、「外食をしてはいけない」というわけではない。ライフスタイル上、外食に頼らざるを得ない人は多いだろう。上山医師は「欠点を知った上で補ってほしい」とアドバイスする。そこで、まず「考えてほしい」と強調するのが「なぜ食べるのか」だ。