2月1日東京の人気入試

 東京の1割以上前年比で増やしている入試の数は男子以上に多いため、ここでは伸びの大きいものを中心に見ていこう。

 これまでの連載でもよく登場してきた21年が初入試の広尾学園小石川は、1日の1回が4倍増して100人台半ばに乗せた。1日午後はさらに強烈で5倍弱増で300人を超えている。1日の広尾学園(1回)は微減で300人台半ばなので、姉妹校併願という相乗効果が発揮されているのだろう。

 1日の入試を志望者の多い順で見ていくと、女子学院が1割強増やして1100人に迫る。男子の開成同様、1回だけの入試で女子受験者を最も集める学校だけに、あこがれも込みなのだとは思うが、このまま進むと倍率は2倍台後半まで上昇しそうだ。志望者数自体では、2日の豊島岡女子学園(1回)が前年より微減で1300人を割ったが、それにしても突出している。

 第一志望の受験生に来てほしいと、3回あった入試を2回に減らし、21年入試では志望者合計が減少したものの、1日の吉祥女子(1回)は2割弱増やして700人に迫る勢いで、学校の思いは受験生に届いているようだ。2日の2回も3割強増えて、こちらは900人台半ばと女子学院に次ぐ志願者を集めている。東京女子御三家では、21年入試で受験生を増やして実倍率2倍まで上げた桜蔭が、7月模試でも3%ほど志願者を増やして800人に迫るなど、その人気が持続している。

 1日で他に目立つ入試としては、鷗友学園女子(1回)が7%増やして700人超、微減の立教女学院は500人台を維持している。渋谷教育学園渋谷(1回)は1割弱増やして400人台に乗せ、5%増の早稲田実業と学習院女子(A)はいずれもあと一歩で400人に届く。中央大学附属(1回)は2割弱増で300人台に、6割増の開智日本橋学園(1回)が200人台半ばにそれぞれ乗せた。成城学園(1回)も1割半増で300人に迫っている。好調な富士見(1回)は3割半増で200人を超えた。

 1日午後に多く志望者を集めているのは、1割弱伸ばして400人台半ばに迫る恵泉女学園(1回午後2科)、2割半増で400人を超えている東京農業大学第一(1回)、1割増で400人に迫る広尾学園(2回)、2割増で300人超の三輪田学園(1回午後)といったところだろう。

 次いで300人に迫る入試としては、6割強増やした実践女子学園(2回)、4割弱増の大妻中野(2回)、微増の晃華学園(2回)、3割半強増えている明治学院(1回)が挙げられる。

 100人台では、4割強増やした東洋大学京北(2回)や2割増の文京学院女子(2回)、5割半増で100人を超えた麴町学園女子(1回午後特待)といった入試が22年入試で人気となりそうな学校の特徴を示しているかもしれない。