家族だから真剣に悩む
ペットの病気・老い・お金の問題

神奈川県のさよりちゃん(読者提供)神奈川県のさよりちゃん(読者提供)
神奈川県のクロエちゃん(読者提供)香川県のクロエちゃん(読者提供)

 博報堂生活総合研究所の調査によると、ペットを家族の一員だと思う人は2020年に59%に上った。過去10年間で4.6ポイント上昇しており、特に女性の64%がそう思っている。家族だと思っているから、人間のわが子や老親についてそうであるように、ペットについても飼い主は真剣に悩んでしまうのだ。

 ペットをめぐる悩みの中でも、今急速に常識が変わりつつあるのが、動物病院との付き合い方だ。

 かつてなら多くの飼い主は、ペットの健康に関するあらゆる悩みを地元のかかりつけ動物病院で解決していた。ところが近年、ペットの抱える健康問題が人間並みに複雑になり、一つのかかりつけ医で全てを解決することは困難になっている。がんや慢性疾患のような病気では、高度な検査や治療が求められるのだ。飼い主も「うちの子」である愛犬・愛猫に、人間並みの医療を求めることが珍しくない。

 だから今はペットのために、2種類の動物病院を使い分けるのが賢い。日常的には地元のかかりつけ医をホームドクターとして頼る。難しい疾病ではかかりつけ医を通し、適切な動物病院を受診する。前者は一次診療、後者は二次診療(高度医療、専門医療)と呼ばれる。

 ところが多くの飼い主には二次診療の情報が圧倒的に不足しているのが現実。どこに行けば、どんな治療が受けられるのか。愛犬・愛猫のもしものときに途方に暮れる飼い主は多い。インターネット上にはかわいい犬の写真、クスッとする猫の漫画が山ほど溢れているというのに、愛するペットの緊急事態に役立つ情報は少ないのだ。