新型コロナウイルスの感染拡大で、働き方や人とのコミュニケーションの方法など、コロナ禍以前に比べて大きく変わった人も多いのではないだろうか。生活の変化によって、自分の生き方について改めて見直す人も多い。「自分らしく楽しく生きるにはどうすればいいのか?」「不要なものはすべて手放したい」という人にぜひ読んでほしいのが、2021年4月に発売後、ネット書店、リアル書店で売り切れ続出、すでに7万部を突破している『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)だ。TBS『王様のブランチ』でもBOOKランキング1位(文芸ランキングTOP10/2021年8月14日放送)になるなど、大変話題になっている。
読者からは、「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」と共感・絶賛の声が相次いでいる。

星読み係、ヒーラー、作家として活躍中のyujiさんもこの本は見失っていた自分にちゃんと向き合わせてくれる」と言う。今回はyujiさんに本書のおすすめポイントを聞いた。

「自分が好きなもの」がわからない人が急増中!?「本当の自分らしさ」を思い出す方法とはPhoto: Adobe Stock

「自分迷子」な人が増えている

――これまでの社会では、自分の気持ちを優先するよりも、会社など外側の世界で何を勝ち取るのか、と意識の人が多かった気がしますが、ここ最近の風潮として、疲れている自分、もうがんばれない自分、そういった自分の負の部分にもちゃんと向き合おう、という流れが出てきているように感じます。

yuji:最近「社会軸」とか「自分軸」という言葉がよくいろんな書籍でもメディアでも取り上げられていますよね。

「社会軸」を持つことはもちろん全然悪いことではないのですが、「社会軸」に染まりすぎると、やはり「自分軸」がおろそかになる。

 そして結局、自分がいったい何が好きなのとかということも分からなくなってしまう、というのは本当に100%、「自分迷子」だからなんです。

――「自分迷子」というのは?

yuji:僕が以前、個人セッションをやっていたとき、「何が好きなんですか?」とクライアントさんに聞いても、「私は何が好きなんでしょう? 教えてください」ということがけっこうありました。本当に冗談みたいですが、こういうことが起きているわけです。

 つまり、具体的に日々自分と向き合っていないからこそ、「自分とはこうです」と言えないし、「どう思いますか?」「何が好きですか?」と聞いても答えられない。でも「社会的にどうですか?」には答えられるという、よく理解できないことがものすごく多発していて。

 だから、言い方は失礼かもしれませんが、「自分じゃない」ところに一生懸命になって、自分がおろそかになったり、手つかずになっている。そこにちゃんと向き合わせてくれるのがこの本だと思います。

 この本は、恋愛関係、転職、仕事、人間関係など、いわゆる悩みやすい、切っても切り離させないところにすべてに満遍なく触れていて、その全部に手放していいんだよ、みたいなことをちゃんと書いてある。

――自分の好きなものを思い出すには、日々自分に向き合って、自分らしくいるのに不要なものを手放すことが大切なんですね。

yuji:そうですね。手放すことができない方がやっぱり世の中多いと思うんですけど、この本にはよけいなものを手放すための「削り」のエッセンス、削りにおける金言みたいなものが入っているので、僕は一気に読みました。

 もちろんこの本以外にも、世の中にはそういう本がいろいろ出ていると思いますけどね。

「自分が好きなもの」がわからない人が急増中!?「本当の自分らしさ」を思い出す方法とはyuji
星読み係、ヒーラー。
香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心をする。現在は各媒体での連載、講演など、幅広い分野で活躍中。毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。著書に『「風の時代」に自分を最適化する方法 220年ぶりに変わる世界の星を読む』(講談社)、『星2.0』(光文社)、『yujiの星読み語り』『神さまと顧問契約を結ぶ方法』『神さま手帖』(すべてワニブックス)など。最新作は『風の時代の未来予測』(講談社)。 Photo by TAKURO WATABE