スマートエイジングライフ
オトコを上げる食事塾 笠井奈津子
【第15回】 2012年12月10日
笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]
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飲んだ酒が抜けない体になってしまったら?
老化を食い止めるお酒とのつきあい方

 では、どうしてあげれば良いのか。まずは、肝臓の負担を減らすために、空腹のままお酒だけをいただかないこと。空腹時には、食後の3分の1という短い時間でアルコールが吸収されて肝臓に運ばれる。居酒屋で出されるお通しを、好きなものではないからと残さず、ちゃんと口にしよう。

 最近、スーパーで色々買い込んで会議室で忘年会、というようなケースも少なくないようだが、いかを加工して作られているあたりめやさきいかは、肝機能の向上に一役買ってくれるタウリンを多く含むので、飲んでいるときにはそんなに食べない、という人も、ぜひ手にとってみてほしい。そして、やはりお酒と同じくらいの量のチェーサー(水やお茶)の存在も欠かせない。

 また、「飲める量」はその日の体調でも随分変わる。飲み会続きで肝臓がお疲れ気味のときや、体調が悪い日、女性の場合なら生理のときには処理能力が低下しがちだ。肝臓の処理能力を超えることが翌日のつらさにつながるのだから、寝不足の日には控えるなど、その日の体調を考慮することも、基本中の基本といえる。

極端な炭水化物抜き生活に要注意!
「脂肪肝」を引き起こす場合も

 お酒の飲み過ぎで起こるものとして、肝細胞内に中性脂肪がたまる脂肪肝がある。それは、身体にとって毒となるアルコールの分解が優先される一方、脂肪の分解が抑えられ、同時に脂肪酸の合成が促進されることが原因となる。

 ちなみに、脂肪肝は、なにも脂肪を摂りすぎた人ばかりがなるわけではない。偏った食事でも起こりえるものだ。たとえば、ダイエットのために、炭水化物は1日1食だけ、というような極端な炭水化物抜き生活を続けると、肝臓は体のタンパク質を糖にかえてエネルギー源とする。これだけを聞くとなんだか効率良さそうに思うが、このパターンが繰り返されると、肝臓のタンパク質が不足する。

 肝臓のタンパク質は、中性脂肪の合成のための運搬作業、という重要な役目を負っている。そのため、肝臓のタンパク質が不足することによって、中性脂肪は運ばれずに、肝臓に留まらざるを得なくなる。これが、そんなに食べているわけではないのに脂肪肝になる仕組みなのだ。つまり、よかれと思って食べる量を控えたのに、肝臓がダメージをうけて代謝が低下。お酒が残りやすくなったり、太ったり、ダルくなる…なんてことになるのだ。

笠井奈津子
[栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。
著書には『10年後も見た目が変わらない食べ方のルール』(PHP新書)、『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』(晋遊舎新書)、『甘い物は脳に悪い すぐに成果が出る食の新常識 』(幻冬舎新書)などがある。
公式サイト スリップストリーム(お問い合わせ)


オトコを上げる食事塾 笠井奈津子

男も35歳を過ぎれば、体のあらゆるところにガタがくるもの。昨日の酒がなかなか抜けない、太りやすくなった、集中力が続かない、髪の毛がよく抜ける…。そんな症状を食事で改善できるとしたら?経営者や管理職セミナー、企業研修で多くの男性ビジネスパーソンの食事を指導している栄養士・食事カウンセラーの笠井奈津子氏がデキる&モテるビジネスパーソンになるための食事のルールをご紹介。健康的で若々しい体は食事からつくっていきましょう。

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