できるコンサルタントがしている ロジカルシンキングの技術Photo:PIXTA

経営コンサルタント・西村克己氏の新著『できるコンサルタントがしている ロジカルシンキングの技術』からの一部抜粋で、ロジカルシンキングの基本をレクチャーする。今回は、論理思考を使って課題解決するうえで大きな助けとなる、フレームワーク(枠組み)の考え方について。

フレームワークで整理すると
全体観を持てる

 前回説明したミッシーで全体を把握する際に、何かヒントになる例があれば便利です。ミッシーで大分類した例が、フレームワーク(枠組み)です。

 フレームワークは、4つ前後で構成すると覚えやすいです。

 たとえば吉野家は、「うまい・やすい・はやい」の三拍子で売り出しました。コンサルティング会社のマッキンゼーは、経営を「7Sのフレームワーク」で捉えます。7Sは、ハードの3Sとソフトの4Sに分類され、前者は「組織(Structure:組織のあるべき形態)」「戦略(Strategy:事業の優位を維持・確保するための強み)」「システム(System:情報伝達のしくみ)」です。後者は、「人材(Staff:人材マネジメント)」「スキル(Skill:社員や企業が持つ能力や技術)」「スタイル(Style:社風や企業文化)」「価値観(Shared Value:社員が共有するビジョンや企業理念)」です。経営全体を7Sで捉えて、ミッシーで把握できます。