糖尿病も遺伝要素が強い!

 コレステロールだけでなく、糖尿病も遺伝子の要因が大きいのです。糖尿病は大きく分けて1型(すい臓のインスリンを出す細胞が壊される病気)と2型(生活習慣の乱れにより、インスリンの働きが低下する病気)の2種類があり、2型の糖尿病に関しては遺伝による影響が大きいです。ちなみに糖尿病患者の9割はこの2型です。

 東京大学や大阪大学などが共同で行った研究では、日本人を含む東アジア人の7万7000人の遺伝子を解析し、183の遺伝子領域が2型の糖尿病と関係しているとわかりました(※1)

 人間の体内では血糖値が上昇すると「インスリン」というホルモンがすい臓から分泌され、このインスリンの働きによって血糖値が下がるしくみになっています。しかし、遺伝子の影響により血糖値の下がり具合が変わることで、2型糖尿病になりやすい人、なりにくい人がはっきり分かれるのです。

 脂質異常症や糖尿病は生活習慣病と言われ、あたかも「怠け者がかかる病気」と見られがちですが、実際には遺伝子という「生まれつきの条件」に影響される病気です。

 残念ながら、人間は生まれながらに平等ではなく、「遺伝子」の違いで病気のリスクに関してはそれぞれスタート地点が異なってくるのです。

残念ながら、遺伝子は変えられない

 遺伝子を入れ替えることは現代の医学では不可能ですし、両親や祖父母に糖尿病や脂質異常症のある人は同じ生活習慣病になる遺伝子を継承している可能性があります。

 もしそういった遺伝子の素因がある場合は、遺伝子によるハンディキャップを受け入れ、普段の生活習慣を他の人より意識する必要があります。