ひろゆき 僕は、基本的に同じところでしゃべるだけなので。その素材がテレビで出るのか、ネットで出るのかっていう違いだけですね。
「テレビ見ました!」って言っている人が、実際はYouTubeに違法アップロードされている切り取り動画を見ただけということもありますし。僕自身も出る側として違いを感じないし、視聴者も違いを意識することはあんまりないんじゃないかなと思いますね。
平石 出演者の側から見れば、まだまだテレビとネットにどんな違いがあるかって不鮮明な部分があるかもしれませんね。
とはいえ、地上波のテレビは今も絶大な威力を持っていると思います。ただ、テレビの視聴者が急速にネットに移行しているといわれる中で、ネットへのチャレンジはとても重要なことです。私たちテレビ局の人間としては、小さな失敗を重ねてでも新しいチャレンジをしていかなければならないと思っています。
平石アナは“使いやすい社員”?
「組織に居ながら挑戦する」ということ
――ひろゆきさんと平石さんは、共に40代。ダイヤモンド・オンラインの読者にも同世代の方が多くいらっしゃいますが、日本の40代以上のビジネスパーソンにおける課題はどんなところにあると思われますか。
ひろゆき 無難なことしか言わない、やらないような「置きに行く人」は要らないよね、という議論は重要だなと思っています。他の人でもできることなら、あなたじゃなくていいですよねっていう仕事は結構ある。代替可能なら、会社は「じゃあフリーランスに頼もう」「外注した方がいいよね」となるわけです。
安全策を取らない姿勢を持ちつつ、一方でトラブルにならないように配慮するという考え方がビジネスパーソンにおいては、ますます重要になっていくんじゃないかなと思います。
平石 おっしゃるとおりですね。従順なだけのサラリーマンは、年齢的にはお荷物になっていくと思うんです。要は、「あなたは何を生み出しているんですか?」ということですよね。
これまでと同じことの延長線で仕事をするのではなく、ある意味リスクを取ることが大事だと思います。もちろん会社に迷惑をかけないことも大切ではありますが。
リスクを取ることをしないと、会社は「若い人に任せたほうがいいよね」と思うはずです。これまでの延長線じゃないところでリスクを取ってチャレンジを重ねる。そういう意味では、私はネット番組で今とてもいい経験をさせてもらっていると思っています。
ひろゆき ふつう、新しいチャレンジをして実績を作っていくと、「独立しそうな感じ」が出るじゃないですか。でも、平石さんって独立しそうにないですよね(笑)。
平石 そうですか(笑)。
ひろゆき なんでその(独立しそうにない)感じが出ているかは分からないですけど、かといって、寄らば大樹の陰というような従順な社員というのでもない。
「出てってやらあ!」みたいになるわけではなく、組織というものの枠をきちんと意識しながら、その中でいろいろな新しいことに挑戦している。これって、誤解を恐れずに言えば、経営者から見てとても「使いやすい」いい社員なんですよね。
平石 良いかたちでご理解いただいていると思って受け止めます(笑)。
ひろゆき いいことですよ。