経営者が出世させたいと思う
会社員の条件とは

――読者の多くは、企業などの組織で働くビジネスパーソンですが、組織で働く上で今、どんなことをアップデートしていくべきなのでしょうか。

1%の努力ひろゆき氏の著書『1%の努力』

平石 自分の上司や社長が誰かといったその会社の人間関係にとらわれずに、世の中や業界全体の進むべき方向性を踏まえて、自分が取り組んでいる仕事や行動が間違っていないかどうかを考えることが大切だと思います。

 例えば、私の場合、テレビ局がネットを開拓するという方向性は、誰が見ても間違っていないことだと思うんです。誰が上司かといったことを取っ払って、世の中から見て自分のやっていることを正当化できるのか、ということですね。

 アベプラで議論するときも、似たようなことを感じます。社会としてどこへ向かうべきか、世界の状況はどうあるのかを考えたときの答えは何かを考えると、誰がいま政治家なのかということを超えた答えにたどり着けるはず。会社員としても、上司のことだけでなく、世の中や業界、それを踏まえて会社が目指す方向性を意識することはすごく大事だと思います。

ひろゆき 「すごく優秀ならそれがいいんじゃないか」と言われがちなんですが、経営者側から見ると、自分の組織にちゃんと居続けてくれるという安心感があるかどうかが重要です。その方が仕事を頼みやすいし、出世もさせやすいですよね。

 超優秀でせっかく部長にしたのに、いいオファーがあったら「やめまーす」って言いそうな社員って、部長にしたくないじゃないですか(笑)。やっぱり長い間居続けてくれて、他の社員にも「うちの会社に居続けた方がいいよ」って言ってくれる人の方がいいので。

 組織人として組織に対してちゃんと忠誠心を持っていることと、一方で既存の組織にとらわれない外部の視点を持っていることの両方が重要だと感じます。

平石 そういう組織人になれるように頑張ります(笑)。