出勤形態は各社の判断なのに
飲食業は一律規制する不合理

 身近な飲食業を例に取ろう。

「営業時間○時まで、酒類の提供は禁止」といった一律の規制は全く合理的ではない。営業時間は、むしろ長くしたり変化を持たせたりする方が、席間を空けて商売をしやすいはずだ。

 また、酒類の提供は客単価を高く保つためには必要だろう。例えば、静かに飲む一人客、二人客のような客および、客を受け入れる店までまとめて規制するのは、合理性がないし扱いとして「雑」である。

 もちろん、手指の消毒を呼びかけたり換気や従業員のマスク着用などの感染症対策を徹底したりするのは好ましいことなので、普及を促すのは結構なことだ。これらは継続的に行うといい。

 その上でだが、店の側は、自店の方針を入店する客、店内の客に常に分かるように提示すればいい。そして、その方針に納得する客は入店して飲食すればいい。

 例えば、「お客さまは、1テーブル○名様まで、酒・食事のラストオーダーは×時で、入店時には検温と手指の消毒にご協力いただき、静かにご飲食ください。店では換気を徹底し、従業員はマスクを着用の上で接客いたします…」。分かりやすく一覧表にするといいと思うが、これに納得した客が入店して飲食するといい。

 店の側も客の側も、注意をした上で、あるいは注意を緩めた上で、コロナに感染するなら、自分の選択の結果だと納得して治療に専念するのが原則だ。そろそろ、おおっぴらに認めていいのではないか。

「一律に同じ」ではなく、「個々に条件を決めて、納得した人が取引(客は入店、店は客の受け入れ)をする」でいい。