ひろゆきが「他人を絶対に面と向かって褒めない」その意外なワケとは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

面と向かって褒めますか?

 みなさん、褒められることは好きですか?

 案外、そういうタイプが多いのかもしれませんが、僕は逆です。飲み会で数人に囲まれて「いやー、すごいね」「さすがだね」とか言われまくったら、きっと居心地が悪くて帰るかもしれません。

 それくらい、面と向かって褒められることが好きではないんですよね。

 逆に、僕自身も相手に向かって滅多に褒めることはありません。その理由について、少し話しましょう。

「褒めること」より「伝わり方」が大事

「言わないと伝わらない」という考えが広く浸透しています。

 たしかに、「すごいな」とか「優秀だな」と思ったときは、それを伝えることは大事かもしれません。

 ただ、伝わり方が重要だと思うんです。

 僕が褒めるときは、2つのパターンがあります。仮に、Aさんのことを褒めるとしましょう。

「Aさん自身がその場にいなくて、Aさんの友人や知り合いにAさんの優秀さを褒める」

 あるいは、

「Aさんを含めて、たくさんの人がいるときに、Aさんの優秀さを他の人に向けて褒める」

 このどちらかです。

 どちらも、Aさんに面と向かって伝えていないことが重要です。

 結局、褒めるのは、その評判が第三者に伝わって、回り回って「ひろゆきさんが褒めてたよ」と伝わるほうが嬉しいと思うんですよね。

メリットを求めない褒め方をしよう

 でも、面と向かって言うと、「この人は、褒めることで何かを得ようとしているのか?」「メリットを与えることで、対価を得ようとしてるのか?」と、短絡的なメリットで褒めている感じに伝わってしまう可能性があります。

 褒めるときには、何の意図もメリットも求めていないことが大事だと思うんですよね。

 そのときに初めて、「褒められて嬉しい」「もっと頑張ろう」と、モチベーションにつながると思います。なので、面と向かって、しかも2人きりのときに褒める人を見ると、「ああ、バカだな~」と思うのですが、みなさんはどう感じますかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、40万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。