「Youメッセージ」と「Meメッセージ」
「目線」以外にも、「Youメッセージ」と「Meメッセージ」という表現がある。
相手目線のメッセージを「Youメッセージ」、自分目線のメッセージを「Meメッセージ」という。
「Meメッセージ」は、結局、「自分は」「自分が」というメッセージなので、常に「Youメッセージ」を意識しよう。
次に上記「2.「誰が」を絞ると他に売れなくなると思い、絞れない」は、“「誰が」を絞ると他に売れなくなると思い、絞れない”ケースだ。
コピーライティングでは、売ろうとする相手=ターゲットを設定する。
ターゲットは買ってくれそうな人をグループとしてとらえる。
ターゲットを設定する目的は、読み手に「これは自分だけに向けられたメッセージだ」と感じてもらうことだ。
しかし、ターゲットを絞ってしまうと、それ以外には売れなくなると勘違いする人も多い。
実際一つの商品・サービスでターゲットが複数のグループになることはよくある。その場合、どうするか?
ターゲットを分けて、複数のLPを用意する。
そうすれば、複数のターゲットに売れるようになる。
このようにターゲットを分けることをセグメンテーションという(セグメンテーションについては本書397ページで詳説)。
LP・セールスレターを複数用意することを面倒くさがり、ターゲットの幅を広げてしまうと、メッセージは刺さりにくくなり、売上が伸びずに悶々とすることになる。
それなら、違うLP・セールスレターを用意するほうがよっぽど効果的だ。
面白いことに、ターゲットを絞ると、その周辺の人にも刺さりやすくなる。既存客に絞ったレターがあまりにも魅力的で、新規客がそれに反応するケースが結構ある。
だから、ターゲットを絞ることが成約率を上げるためにとても重要なのだ。
このように、LP・セールスレターのターゲットを絞ったからといって、そのターゲット以外には売れないということではないのだ。
実際、ターゲットごとのLPの数が多いほど成約率が高くなる調査結果が出ている。
アメリカのハブスポット社が、7000社以上の企業からまとめたデータがある(ハブスポット社は様々なマーケティングツールを一つのプラットフォームで運用できるようにしているのが特徴)。
出所:『成約のコード──デジタルツールと営業現場を連動する最強ノウハウ』(クリス・スミス著、神田昌典監訳、齋藤慎子訳、実業之日本社)