就活不安に負けない3つの指針、「インターン全落ち」「サイレントお祈り」は怖くない!2023年卒の就活がいよいよ始まった。「特に準備をしてこなかった」という学生も、決して焦ってはいけない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2023年卒の学生の就活が、いよいよ始まる。手始めは、3月初旬のエントリーシート(ES)の提出だ。しかし、それはあくまで建前の話。すでに21年の夏や秋には多くの企業でインターンシップが開催され、参加している学生もいる。とはいえ、「特に準備をしてこなかった」という就活生もまだ間に合う。学生と親は「これからが本番」と気持ちを新たにしよう。人気企業の採用から育成までを支援するダイヤモンド・ヒューマンリソースの採用コンサルタント・福重敦士氏が、自分に最も合う企業に内定するための就活のコツを、数回にわたって伝授する。まずは、これから就活を始める学生やその親がこれだけは知っておくべきこと、これからやるべきことを整理する。

本当の勝負はこれから
就活を乗り切るために現状を知ろう

 2023年卒の人はESの提出期限なども意識し始め、いよいよ就活が本格化してきたことを肌身で感じている時期ではないかと思います。今この時点で知っておきたいことをいくつかお話ししたいと思います。簡単にまとめると、ポイントは次の3つです。

●インターンは昨夏、昨秋からすでに始まっている。とはいえ3月、4月が選考のピークなので、就活はこれからが正念場。

●企業側は当落線上にある人に対して必ずしも態度を明確にしてくれないので、「宙ぶらりん」でつらい時期もある。

●企業による無闇な採用早期化は、逆にミスマッチを誘発する。

 順を追ってお話しましょう。

 第一に、企業側の視点で見ると、昨今ではインターンシップの開催が当たり前となっています。23年卒の学生を対象に大学3年生の夏~秋ころからすでにインターンシップを始めていて、その参加者から「唾をつけ」始めます。そして、この3、4月から本格的に就活生の「格付け」が始まります。その意味では、3年生となった現在の2月次点でインターンシップに参加したことがない人は、「波に乗り遅れたのではないか」と焦りを感じていても不思議はありません。

 ただ、現時点でインターンに参加したことがない人には、実は2種類あります。「インターンに行かなかった人」と「行けなかった人」です。