インターンが主流になりつつあるため、「夏休み前に準備していなければ」という認識も出てきているようです。

 アンテナが高い人は「OB・OG訪問をしたほうがいい」「インターンに参加したほうがいい」と理解しているのですが、今はコロナ禍で大学へ行けないので、周りが何をしているかがわからず、孤立し、アンテナが高い層との情報格差が生まれています。

 また、学生に就活での不安は何かと聞いたところ、「人に頼れない」という回答が多くありました。同級生や先生だけでなく、一人暮らしの場合は家族とも会えません。

 頼れないことはメンタル面でも危険なので、私は「ぼっち就活」はやめたほうがいいと助言しています。

――現時点で就活ができていない学生もまだ間に合うのでしょうか?

23年卒のスケジュールは、22年の3月に情報解禁でエントリー受付、6月から面接開始です。従来はこの3月と6月が就活の2つの大きな山になっていました。

 でも実際は、21年の4月から夏のインターンシップに向けて準備し、7〜8月に選考を受け、8〜9月でインターンに参加しています。10月には内定が出ている人もいます。

 そのため、夏のインターンはひとつの分岐点になっています。内定が出れば自信がついて、その後、雪だるま式に複数社の内定を集める学生も少なくありません。

インターンに参加していなくても
今からやれることはある

 有名企業はインターンで採用枠の約7割を採り、残り3割の本選考に多くの学生が群がる構図になります。

 そうした学生と比べれば、不利であることは現実として理解する必要があります。しかも早期に動き出している学生は、一定の危機感や主体性を持っています。

 しかし、今から就活を始める人もあきらめる必要はありません。冬のインターンの選考が終わっているので「本選考一発勝負」となり、今年3月からのエントリーシート(ES)提出に向けてがんばることになります。まず、どこを受けるかのリストをつくること、本選考に向けてESを書くこと、同時に面接対策をする、この3つは必須です。