「Why?」を繰り返し、目的を明確化
Whyが重要であるとおわかりいただけたと思いますが、ちょっと考えただけでは、目的の明確化はできません。本質にたどり着くのは、どうしたって難しいのです。
このようなときには「Why?」を繰り返して思考を深めることをオススメします。
トヨタ自動車が問題を発見したときに行っている「なぜなぜ分析」は有名ですね。これは、問題が起きたときに、5回「なぜ?」を繰り返すことで因果関係を明確にして、本当に解決しなければならない問題を浮き彫りにしていく手法です。
それと同じように、しつこく「なぜ?」を繰り返せば「なぜ、自分がその商品をつくるのか?」「なぜこの商品が世の中に必要か?」という目的を掘り下げて発見できるのです。その商品が成功するか、ロングセラーの道をたどれるかどうかは、ここが重要です。しっかり考え抜きましょう。
私も案件を持ちかけられたら「なぜ?」を何回か繰り返して掘り下げていました。その案件や問題の「本質」が双方ともに見え、根本的な対処ができます。
ただ、毎回のようにやりすぎると部下からは「メンドくさい上司」と煙たがられる可能性もあります。なるべく、ここぞというときに使うようにしてください。
(本原稿は、和田徹著『商品はつくるな 市場をつくれ』を編集・抜粋したものです)