一方で、社員の会社に対する評価にも耳を傾けている。毎年、全社員を対象に「EQサーベイ」という調査を行い、ワーク・エンゲージメント(仕事に対する社員のポジティブな心理状態)指数を測って評価。会社としてどんな取り組みが足りていないかを炙り出し、改善計画を立てている。
働き方の裁量権が大きい反面、成果が厳しく求められる中で、社員の自己研鑽を促すための教育・研修制度も充実している。その根底にあるのが、「お互いに尊敬し合うこと」というコアバリューだ。外資系の金融機関はドライなイメージがあるが、同社の場合は「情に厚い人たちの集まり」といえるほど、支え合い、教え合う文化が浸透している。
まっさらな状態から行われる
手厚い教育と研修の数々
たとえばライフプランナーは、入社するとキャリアライフプランナーとして一人立ちするまで、支社で2年間定期的に研修を受ける。これは業界でもかなり手厚い教育だ。日々の教育は、会社ではなく支社の管理職・先輩たちが中心になって行われる。
同社のライフプランナーの採用は原則、生命保険業界以外からの転職者についてのみ行われるため、新入社員は皆、スキルもバックグラウンドもまちまちだ。全員がまっさらな状態から教育を受けるため、支社の管理職・先輩たちからの親身な指導が不可欠なのである。
さらにライフプランナーは、2年間の研修終了後も、生命保険のプロが所属する社外の組織の一員となることで、学び続けることができる。1つがMDRT(Million Dollar Round Table)という一定の業績を上げたライフプランナーのみが加入できる団体。もう1つがJAIFA(生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会)で、大半のライフプランナーが所属している。それぞれの団体に「プルデンシャル会」という同社のライフプランナーが所属する組織があり、有志が中心となって研修の企画・運営などを行っている。
他にも、社員の「働きがい」を高めるためのユニークな取り組みが行われている。同社はビジネスクオリティチームという専任チームを設置し、コアバリューの浸透や社会貢献推進に関わる様々な施策を実施している。