株式投資をする人にぜひ読んで欲しい1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。クイズを解きながら「株のトレードで勝つ技術」を身につける画期的な1冊だ。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの楽天証券・窪田真之氏。何万回にも及ぶ膨大な数のトレードから確立した「トレードで勝つ技術」を1冊に凝縮した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは、移動平均線と標準偏差から計算される2本の線のことです。
・「移動平均」ー(「標準偏差」×2)
この2本をあわせて、ボリンジャーバンドと呼びます。株価チャートに、移動平均線だけでなく、2本のボリンジャーバンドを加えると、株価のボラティリティ(変動性、略してボラ)変化を見るのにとても便利です。
次のチャートは、2019~2020年の日経平均週足チャートに、「13週移動平均線」と「2本のボリンジャーバンド」を引いたものです。
ボリンジャーバンドの幅は、相場が大荒れになると拡大、相場が静かだと縮小します。
ボリンジャーバンドの有効な使い方
(1)ボラ拡大の初動に乗る(私が最も信頼する売買シグナル)
・買いシグナル:バンド幅が狭いところで株価が急上昇、バンドまで上昇したところで「買い」
→上のチャートの「C:買い」
・売りシグナル:バンド幅が狭いころで株価が急落、バンドまで下落したところで「売り」
→上のチャートの「A:売り」
(2)ボラが高すぎる時の逆張り
・買いシグナル:バンド幅が広くなったところで株価がさらに急落、バンド外へ出たら「買い」
→上のチャートの「B:買い」
・売りシグナル:バンド幅が広くなったところでさらに株価が急騰、バンド外へ出たら「売り」
株式投資のクイズに挑戦!
次のJ社とK社チャートを見てください。株価は、ボリンジャーバンドから大きく外へ飛び出しています。
あなたなら、売り、買い、様子見、どうする?
【ポイント】パターンを頭に入れる
Q46およびこの問題のJ社・K社は、売買シグナルの本質をついた問題ですので、その形状をしっかり頭に刻んでください。
本書では、私が数式を使って作成したチャートの問題を解いていただくことを重視しています。
過去実際にあったチャートから作る問題を解くことも大切ですが、それだけでは不十分です。というのは、実際に売買する時は、過去に見たチャートとまったく同じチャートに出会うことは無いからです。
同じチャートは2度と現れませんが、同じパターンは何度でも現れます。したがって覚えるべきは、チャートのパターンです。