快眠セラピストが教える、「寝心地がガラリと変わる枕」の選び方写真はイメージです Photo:PIXTA

「十分に寝ているはずなのに疲れが取れない」「朝起きるといつも首や肩に痛みを感じる」など、睡眠に関する悩みを抱えている人は多いはず。こうした困り事の原因はさまざま考えられるが、その一つとして挙げられるのが「枕」だ。体に合っていない枕はあらゆる悩みを引き起こすというが、体に合った枕は、どう選んだらいいのか。快眠セラピスト・睡眠環境プランナーの三橋美穂氏に教えてもらった。(清談社 鶉野珠子)

体に合っている枕は
首が自然に伸びた状態に

 三橋氏いわく「自分の体に合っていない枕を使っていると、睡眠の質が下がったり、体に痛みが現れたりします」というが、そもそも「体に合っている枕」とは、どのようなものを指すのだろうか。

「人間が自然に立つと、首から腰への骨がS字のカーブを描きます。あおむけで寝る場合、横になってもS字カーブを保てているのが理想の寝姿勢で、この曲線を保つために首の後ろの隙間を埋めて支えるのが枕の役割です。枕が体に合っていれば、首が上がりすぎず、下がりすぎず、スッと伸びた状態になります。この姿勢を作れる枕こそ『体に合っている』と呼べる枕です」(三橋氏、以下同)

 立ち姿勢に近い寝姿勢が保てれば、全身が脱力し、呼吸もスムーズに行える。反対に、自分の体に合わない枕が招くトラブルは数多い。