『VS嵐』左利き版キッキングスナイパー
福:二宮和也さんも左利きなんですけど、『ニノさん』ていう番組で“左利きあるある”をやっていました。トランプの広げ方が逆になるから数字が見えにくいとか、横書きのとき手が汚れるとか。それで一回、左利きチームで『VS嵐』に出たことがあるんですけど、そのとき、左利き用にいろいろルールを反転させようってなったんです。
加藤:たとえば?
福:『VS嵐』では“キッキングスナイパー”と言って、流れて行く的に向けてボールを蹴って当てる、というゲームがあるんですね。でもこの的が、いつも左手から出てきて右に向かって流れて行っていて。これって実は、右足が利き足の人にとって蹴りやすい流れなんですよ。右利きの人は気づいていないと思いますけど。だからそういうのを一度、全部反転させてみようってことになって。的も、右から出てきて左に流れて行くようにしたんです。そのときは、めちゃくちゃ楽しかったですね。
加藤:野球の守備なども、右利きの人が守りやすいようになっていますもんね。
福:だから左利き有利の設定にしたら面白いでしょうね。ファーストがサードで、サードがファースト。そうしたら、左利きの人でも内野守備がやりやすくなる。今は、左利きだとピッチャーかファースト、外野以外は難しいですからね。
「左利き」を楽しみたい
加藤:国民的スターの福くんですら、こんなにいろんな苦労をしているわけですが、次に生まれるなら右利きがいいですか? それともやっぱり左利きがいい?
福:僕は別にどっちでもいいです。自分が左利きであることは好きですし、左利きコミュニティも楽しいですし。左利き同士って、変な絆があるじゃないですか。「分かる分かる」って。そういうときは左利きで良かったなあと思いますけど、どうしても左利きがいいというわけでもない。かといって、右利きになってみたいというのもない。左右どっちであっても楽しく過ごせればいいなって感じです(笑)。
鈴木楽:僕はこのままでいたい。左利きがいい。
福:楽はまだ左利きの苦労をそんなにしていないんだと思う。まあ、これからだよね。
加藤:僕は田舎に育ったこともあって、「左利きなんだ!」と言われるのが嫌で、集団の中でご飯が食べられなくなったりもしたんですよね。じゃあ右利きに生まれたかったかと考えると、そんなふうに思ったことは一度もなかったな、といま気づきました。福くんが言ったように、次生まれるときは絶対に右利きがいいというわけではないし、かといって左利きがいい!というわけでもない。それは、みんな同じ気持ちかもしれないですね。
福:でも先生が右利きだったら、こんなに左利きの脳の研究をしていないですよね。
加藤:それはありますね。「なぜみんなのように右手を上手く使うことができないんだろう?」「なぜまわりと違うんだろう?」という疑問を解消するには、脳を学ぶしかないと思ったんですよね。左利きじゃなかったら、脳科学の分野を今ほど推進していなかったと思います。
福:俳優という仕事は、右手で演じるときはちょっと苦労はしますけど、どちらの利き手だろうとあまり関係がない気はしています。でも今回はせっかく左利きに生まれたので、本でオススメされていたように散歩とかいっぱいして、直感力とか独創性とかもっと磨いていきたいですね。
2013年6月28日生まれ。小学3年生。東京都出身。鈴木家4きょうだいの3番目。0歳から芸能活動をスタート。デビュー作はNHK大河ドラマ「花燃ゆ」。教育テレビ、ドラマ、映画、CM、バラエティーなど多岐に渡り活躍中。いかにも子どもらしいキャラクターで人気を博している。特技:箏、空手
左利きの脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社脳の学校代表。昭和大学客員教授。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニングの提唱者。14歳のときに「脳を鍛える方法」を求めて医学部への進学を決意。1991年、現在、世界700ヵ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI脳画像の研究に従事。ADHD(注意欠陥多動性障害)、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。帰国後は、独自開発した加藤式MRI脳画像診断法を用いて、子どもから超高齢者まで1万人以上を診断、治療を行う。「脳番地」「脳習慣」「脳貯金」など多数の造語を生み出す。InterFM 897「脳活性ラジオ Dr.加藤 脳の学校」のパーソナリティーを務め、著書には、『脳の強化書』(あさ出版)、『部屋も頭もスッキリする!片づけ脳』(自由国民社)、『脳とココロのしくみ入門』(朝日新聞出版)、『ADHDコンプレックスのための“脳番地トレーニング”』(大和出版)、『大人の発達障害』(白秋社)など多数。
・加藤プラチナクリニック公式サイト https://www.nobanchi.com
・脳の学校公式サイト https://www.nonogakko.com