コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度のファストフード編だ。
KFCとモスバーガーが抱える
「不安要素」とは
ファストフードの主要4社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯マクドナルド(日本マクドナルド)の既存店売上高
1月度:前年同月比101.2%(1.2%増)
2月度:同115.3%(15.3%増)
3月度:同112.6%(12.6%増)
◯ケンタッキー(日本KFCホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
1月度:前年同月比110.6%(10.6%増)
2月度:同110%(10.0%増)
3月度:同92.8%(7.2%減)
◯モスバーガー(モスフードサービス)の既存店売上高
1月度:前年同月比113.7%(13.7%増)
2月度:同97.6%(2.4%減)
3月度:同101.5%(1.5%増)
◯丸亀製麺(トリドールホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
1月度:前年同月比112.0%(12.0%増)
2月度:同104.1%(4.1%増)
3月度:同110.4%(10.4%増)
マクドナルドや丸亀製麺は、3カ月連続で前年同月比増収となっている。マクドナルドに至っては、22年3月まで21カ月連続増収を達成した。
一方モスバーガーは、2月度では減収、3月度もわずか1.5%の増収にとどまっている。ケンタッキーも3月度は減少に転じており、各社で明暗が分かれた。
実は、ケンタッキーとモスバーガーは新型コロナウイルスが猛威を振るう中でも業績が好調だった「コロナ勝ち組」だった。各社の約2年に及ぶ時系列データを確認して、何が起きているのかを確認しよう。