②賃貸系

 アパートやマンションの入居者の客付けがメインです。個人的には初心者が不動産業界に飛び込むのであれば、まず賃貸系をおすすめしています。アパマンとかエイブルとかミニミニなんかが賃貸系ですね。

 賃貸系の営業というのは、基本的には、「お店に部屋探しに来たお客さんに物件を紹介する」営業なので、ノルマがあったとしても投資系よりは数倍楽です。

 ただその分インセンティブは低いので投資系ほどは稼げません。しかし扱う金額が少ないのでストレスも感じにくく、不動産業界の仕組みをちょっとずつ学んでいけるので個人的にはおすすめです。

 ただ賃貸系は、小規模な会社の場合、経営が不安定なこともあるので会社選びに注意が必要です。CMをやるレベルの大手であれば問題ありませんが、中小企業の場合については賃貸以外の事業をどの程度行っているかを事前に確認してください。

 例えば、管理戸数が多い会社であれば、経営はある程度安定している可能性はありますが、社員数に対して管理戸数が少ない会社の場合、仲介手数料の売り上げに頼り切っている可能性があります。

 コロナなどで客足が止まると一気に経営が悪化する危険性があります。会社説明会などではそういった部分も見定める必要があると思います。

③管理系

 これは賃貸不動産経営管理士が管轄している賃貸管理と、管理業務主任者の管轄になる建物管理がありますが、今回は賃貸管理のほうでお話をしたいと思います。こちらは売買や賃貸に比べると楽です。

 人にもよるかもしれませんが、すべて経験した私の意見としては、圧倒的に管理が一番楽です。

「賃借人からのクレームの電話受けたりするので、大変では?」と思われるかもしれませんが、私から言わせると、売買や賃貸の営業ノルマの精神的圧力の比じゃありません。

 賃貸系は募集自体が少ないです。また、基本給も低いので高収入を目指すならあまりおすすめしません。給料は低くてもいいから、不動産業界で営業をバリバリやりたくない、という人にはおすすめですが、そういう人も多いので倍率は高いと感じています。営業は苦手だけど、仕事を正確にこなせる人に向いているでしょう。

 ということで、まとめるとこんな感じです。

売買系:稼ぎたい人におすすめ
賃貸系:不動産業界初心者におすすめ
管理系:営業が苦手な人におすすめ

 私は20代のうちに売買や賃貸の営業を経験したのですが、自分のスキルをすごく高めてくれたと感じています。大変でしたが、本当にやってよかったと思っています。また、売買や賃貸は自分自身の生活にも直結して活かせます。マイホームを購入するときは、安く抑えるポイントがわかっていたので、すごく役立ちました。