独自性を打ち出す独立系スマートウオッチメーカー
事実上、iOSとAndroidで占められているスマートフォンとは異なり、スマートウオッチでは、独自路線を進むメーカーも少なくない。フィットネストラッカーに近い安価な製品群もそうだが、たとえば、アウトドア向けGPS製品の老舗といえるガーミンや、スマートフォンメーカーのファーウェイ、シャオミ、フランスのウィジングズなどの大手・中堅企業の製品のほか、グーグル傘下に入ったフィットビットやWear OSも採用しているスントの一部機種も現時点では独自OSで動いている。また、機能を登山やスポーツやフィットネスに特化させることで低消費電力化し、数日から数週間もバッテリー駆動を可能にした製品も存在する。
さらに、ソニーは、腕時計バンドのバックル部分をスマート化できるwenaシリーズの製品をリリースしており、シチズンは日本国内向けのスマートウオッチにこれを採用している。あるいは、家庭用血圧計でシェア1位のオムロンは、管理医療機器としての認証を取得した血圧計機能を核とするスマートウオッチを販売しており、本業の強みを生かしたユニークな製品づくりを行っている。
あらゆる情報を扱うスマートフォンとは異なり、その周辺機器的にセンサーや表示機能を担うスマートウオッチだからこそ、こうした独自路線も可能なわけで、これからもこうしたすみ分けは続いていくことだろう。