前回(12月3日公開分)、この連載を書いていたのが、11月17日だった。運悪く、ちょうどメリルリンチやシティバンクがサブプライム関連で追加損失を発表し、アメリカの金融機関の不良債権が20兆円に拡大するとの懸念が広がったときだ。

 サブプライムショックの第3弾が、ここから始まったのである。ニューヨーク市場はもとより、株安の連鎖が世界を駆けめぐり、日本株の下落率は最大となってしまった。

底を打ったか、まだ下げるか?
「怖いところが買いの極意」

 その暴落のさなかに、私がいつも書いているブログや掲示板でも「ぎゃぁーーー」という悲鳴が聞こえてきた。この悲鳴が聞こえてくると、決まっていつも相場は反転するのだ。だから私はあえて、前回のレポートでもサブプライムで売り叩かれた今が絶好のチャンスと書いた。

 結果は見事的中! 一般投資家が痛みに耐えかねて悲鳴を上げる日は、たいてい一致しているものだ。その日がいつも底値になる。

 11月22日の1万4669円を底に、日経平均は私がこの原稿を書いている12月7日現在、ザラ場で1万6000円まで反発したのだ。過ぎ去ってみれば、やっぱりあのときが底だったということになるのだが、普通の神経では怖くて買えないものである。

 江戸時代の米相場の格言にも「怖いところが買いの極意!」というものがある。誰もが大底を打ったのではと思いながらも、まだ下げるのではないかと恐怖におびえて、なかなか買えないのだ。そんなときこそ、果敢に買えと教えている。

暴落こそ、メンタル面を
鍛えるチャンスだ!

 私も最初のころは、暴落のさなかに買うことはなかなかできなかったのだが、そこで躊躇せず買えるようになってから、株で大きく儲かるようになった。