真の成功者とは?

山田:木下社長のすごいところは、人間の目立ちたいという欲を抑えたことでしょう。

 ただ、これは言うは易く行うは難し。

 その意味で、真の成功者とは、目立ちたい本能を抑えられ続ける人と定義できそうです。

 私は絶対マネできませんが!(笑)。

――でも、多くの経営者が自らの使命を

「会社の知名度を上げること」と思っている気がします

山田:今回、木下さんの初の著書を読んで、会計や経営に関する積年の謎が解けました。

 会社の知名度を上げることが必ずしも成功とは限らない。

 むしろ、「売上10倍はリスク10倍!」時代には、その弊害が大きい

 ただ、木下社長の主張する「演歌の戦略」の弱点が一つある。

 それは、ものすごい手間がかかること!

 1対1のマーケティングが基本なので、結構、心が疲弊するんです。

 たとえば、大勢の人の前で歌うだけのアイドルよりも、ファン一人ひとりと握手会を行うアイドルのほうが疲弊する気がしますよね。それと同じです。

びっくりするほど気づきの多い本

 でも、逆にいえば、人がやりたくないところに利益の鉱脈があり、人がやりたくないことをやるのが一番儲かるともいえます。

 人がやりたくないこと、つまり、木下社長の言う面倒なこと」をいかにやり続けるか

 面倒くさいことを積極的に見つけ、愚直にやり続けることが、利益を永続的に出す秘訣だということを、本書は教えてくれます。

 これがわかっただけでも、大収穫です。

 木下社長のすごい腑に落ちる説明で解説してくれる筆力はすさまじい

 それは、「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」という本物至上主義と、小手先のマーケティングを心底嫌う、木下社長だからできること。

 本当に、びっくりするほど気づきの多い本です。