女子高生が「スラックス制服」を選ぶ実用的な理由、彼女たちの本音とは写真はイメージです Photo:PIXTA

女子生徒用の「スラックス制服」を導入する学校が増えている。一見すると「LGBTQの観点からの導入」と思ってしまいがちだが、実はスラックスを選ぶのはLGBTQに関する理由だけではないという。かつて学生時代にスラックスをはいていた女性たちからは、多様な理由からパンツスタイルの制服を選んでいたこと、そして“制服”に対する本音などが聞けた。(清談社 鶉野珠子)

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 近年、多くの中学校・高校で、女子生徒の「スラックス制服」が導入されてきている。「スラックス制服」と聞くと、「ジェンダーレス」「LGBTQ」という文脈につながりやすい読者も少なくないだろう。

 学生服や学生向けスポーツウエアの製造販売を行う菅公学生服の調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.192にて公開された「女子高校生のスラックス制服に関する意識」という調査データを見てみよう。

 このデータによると、「女子制服としてのスラックス制服は、1990年代頃から冬場の寒さ対策や自転車通学に良いという理由で、数校の中学校・高校で導入されたのが始まり」だそうだ。つまり、女子生徒の制服にスラックスが導入された原点は、防寒や動きやすさといった機能性の高さが買われてなのである。

 実際にスラックスタイプの制服を着て学生生活を謳歌した女性たちも、さまざまな理由でこの選択をしていた。