日本の人口は2050年までに2割減少
経済成長の下方圧力をどう克服
日中国交正常化から9月で50年。日本は2010年にはGDP(国内総生産)で中国に逆転され、その後も差は開くばかりだが、これからどうなるのか。
未来を考える出発点は、人口の変化を知ることだ。
国際連合が世界各国についての将来人口推計(UN, World Population Prospects)を行っているが、日本の人口は今後、減少を続け、2040年には20年の88%に減少する。50年には80%になる(図表1)。
50年の人口を20年と比べると、韓国も91%に、中国も97%に減るが、日本の減少ぶりはそれよりずっと激しい。
他方で人口が増加する国もある。20年からの50年の間に、インドは19%増、インドネシアは21%増だ。アメリカも15%増える。ブラジルは8%増だ。
こうした人口の変化は労働力の減少などを通じて経済成長の下方圧力になり得る。OECD(経済協力開発機構)の予測では、それでも日本は2060年でも一人当たりGDP(国内総生産)はGDP1位、2位の中国、インドを依然として上回る。
だがそれには“条件”がある。