短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を研究してきた人物がいる。
東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。発売前から「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題なのが注目の新刊『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』。本稿では、本書より一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を初公開する。

できる人が無意識にやっている「メモの書き方」を言語化してみた

できる人のメモの書き方

 会議でタスクが発生しても、会議終了直後に別の会議に出る必要があり、すぐ着手できない場合もある。

 そんなときは、タスク内容を付せんに書き込み、パソコンモニターに貼りつける。

 会議から戻ってきたら内容を読み、すぐに取りかかる。

 このとき、メモの書き方が重要だ。

 タスクは、前提を含むもの、結果待ちのもの、別のタスクとつながっているものなど、さまざま。

 ゴールはどこか、現時点で全体のどの部分をやっているのかを押さえておかないと、何をやっているのかわからなくなる。

 だから、席に戻ったときに読んでわかるよう、丁寧に書く。

 3ヵ月後に読んでも、初めての人が読んでも意味がわかるようなものにする。

1時間後の自分への貴重なメッセージ

 大量の案件がある中で、1時間後の自分への貴重なメッセージとなるわけだ。

 ひと言だけ書いても思い出せないので、完全に忘れても読めばわかるメモにする。

 たとえば「●さんにメールする」ではなく、

●さんに▲の件をメールする(そのために▲について合っているかどうかを■さんに確認する)

 というレベルで書く。

 前者だとメモを見ても、

「●さんにメールするんだな。
 え~っと、何の件だっけ。
 そうそう▲の件だったな。
 え~っと▲の件ってどうするんだっけ?
 あ、そうそう■さんに確認しないといけないんだっけ」

 という思考工程のアイドルタイムが必要になる。

 しかし後者なら、メモを見てすぐ■さんに確認をする行動に移れる。

 ここでもアイドルタイムを発生させないことを重視する。

 このような小さな時間の積み重ねが、同じ時間で出せるアウトプット量の差になるのだ。

 (本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)