音楽を聴きながらの勉強は、100冊の著者の多くが否定的だった。無音だとどうしても集中できないならば、集中力を削ぎにくい、歌詞のない音楽を選ぼう。好きな曲を聴くとポジティブな気持ちになれるので、勉強の前や休憩時間に聴くのが効果的だ。
また、勉強する場所を変えることで気分が変わり、集中力の向上が期待できる。集中できる場所を複数持っておき、状況に応じて変えるといいだろう。大切なのは、自分にとっての「集中環境」を知ることだ。
◇8位……一夜漬けはせず、よく眠る
8位は、よく眠ることだ。
勉強時間が確保できないとなると、睡眠時間を削ってしまいがちだ。しかし、100冊の著者の多くが睡眠時間を十分に確保することの重要性を説いている。睡眠には、記憶を定着させ、整理し、物事の理解を深めるという効果がある。眠いときには思い切って少し寝たほうが学習の効率が上がる。
では、効率のよい学習には何時間の睡眠が必要なのだろうか。100冊の勉強法を精査すると、一般的に大人は7~8時間の睡眠をとったほうがいいようである。ただし、最適な睡眠時間には個人差もあるという意見も複数見られた。7~8時間では睡眠が不足していると感じるならば、目覚ましをかけずに寝て気持ちよく起きられた睡眠時間を自分にとっての理想的な睡眠時間の目安にするといいだろう。
とはいえ、いくら睡眠の重要性がわかっていても、なかなか眠れないこともある。100冊の勉強法の名著から抽出した良質な睡眠を得るためのポイントとして、「寝る前に毎日同じ行動をする」「スマホは別の部屋に置く」「寝る3時間前までに食事を済ませる」「寝付けないときは、肩や手足など、体の力を意識的に抜いていく」などが挙げられる。
また、100冊の中で昼寝を推奨するものも複数見られた。30分以内のベッドに入らない仮眠が効果的だという。