親の喫煙は孫の代まで悪影響を及ぼす!?震える喫煙者
ここまでくると、「喫煙」とは、子どもだけではなく孫の代にまで累が及ぶ「呪い」のようなものということなのか――。
少し前、喫煙者の皆さんが「もうこういう話は勘弁してくれよ」と嘆くようなニュースがあった。
『小児期に親が喫煙していた男性の子どもは喘息リスクが高い(CareNet 10月18日)』
子どものまわりでタバコを吸うと、受動喫煙によって小児喘息などの健康被害が引き起こされる――という話はよく知られているが、なんとその悪影響は、受動喫煙した子どもが成長した後に授かる子ども、つまりは「孫世代」にまで及ぶということが、オーストラリアのメルボリン大学の研究で明らかになったという。
「親の喫煙で、子どもの健康が害される」という点では、「新型コロナ」も同じだ。
呼吸器内科医の倉原優氏の「家族が喫煙者だと子どもの新型コロナは悪化しやすい 喫煙と新型コロナの関係のまとめ」によれば、新型コロナに感染した167人の子ども(年齢中央値12歳)の中で、家庭内で受動喫煙があった子どもに咳があった割合は71.4%で、受動喫煙がない子どもは50.8%と明らかに差があった。
タバコの煙によって、子どもの健康が害されるのはこれだけではない。
東京医科歯科大学大学院・医歯学総合研究科の藤原武男氏らの研究によれば、親が喫煙をしていると、「子どもの肥満リスク」が高まる可能性があるという。
このような「エビデンス」が国内外で次々と発表されているのを見ていると、喫煙家が恐れてやまない“例の法律”ができる日もそう遠くないのではないかと感じてしまう。
それは、「子どもの前でたばこを吸うことが児童虐待になる」という法律だ。