【8位】
「天才なんて言葉、なければいいのに。僕だって、ただ体操が大好きで、それを突き詰めすぎただけなんで」
数々の伝説的な活躍で「天才」と呼ばれ続けた内村選手のコトバ。「天才」は「持って生まれた才能」というニュアンスがありますが、どんな才能も、やり続けなければ開花しないことに気づかされます。
【9位】
「約5000品目のうち、3品目を値上げします」
食料品と日用品の価格についての店頭告知(2022年6月)に記されたコトバ。円安や原材料の高騰による値上げラッシュのなか、5000というたくさんの品目の中でたった3品目だけの値上げを告知することで企業努力を印象づける伝え方です。
【10位】
「この試合を通して、僕らはウクライナを援助する」
ウクライナ出身のアラン・アウシ選手が、ドイツでの親善試合を前に語ったコトバ。40万ユーロ(約5400万円)が集まり寄付されただけでなく、頑張ってプレーする姿がウクライナの人たちへの心の援助にもなりました。
以上が、「伝え方グランプリ2022」の結果でした。
今年は、ウクライナ侵攻や、安倍晋三元首相の銃撃事件など歴史に残るできごとが国内外で相次ぎました。さらに、円安や原材料の高騰による値上げラッシュで、くらしの先行きを不安視する声も高まっています。
ただ、ニュースでは暗い面が報道されがちですが、いっぽうで、それぞれのできごとの裏では、心を明るくする名言や、印象に残る伝え方が生み出されていました。
コトバは、人を悲しませることがあります。特に、悲しいニュースや、誹謗中傷があふれるSNSでは、連日のように辛いコトバが発信されています。
その反面、人を元気づけたり、励ましたりする力を宿すのも、コトバの特徴です。その本来のコトバの力を感じさせる「伝え方グランプリ2022」の作品たちでした。
さて、2023年は、果たしてどんな1年になるでしょうか。来年も、人を前向きにさせるコトバたちとたくさん出会えることを願っています。