携帯電話と会話のマナー

 ヨーロッパの列車では、日本とは異なり座席で携帯電話の利用ができる。そのため日本の列車と比べて、良い意味でいえば「にぎやか」である。しかし、現地でも静かな空間で列車利用をしたい方も多くいる。そのために、ヨーロッパでは、「静かな席」もしくはサイレンス車両の設定がある。これらの座席を利用する場合は、客車内では携帯電話の利用はもちろんのこと、会話も禁じられている。またモバイルやオーディオプレイヤー等で音楽を聴く際も、イヤホンから音漏れをしないように気を付けなければならない。騒いだり、音漏れで他の乗客から指摘があった場合は、車掌から注意される。

 それ以外の座席の場合は、携帯電話を使用しても構わないが、周囲に迷惑をかけないようにデッキで話すようにしよう。

クラスでのサービスの違い

 これまで座席のタイプなど設備面を中心に、クラスの違いを説明したが、サービス面でも特等、1等、2等の違いがある。特等クラスを利用する方には、発着駅に設置されている専用ラウンジの利用やユーロスターやタリスなど一部の列車には座席での食事サービスの提供もある。1等利用者も一部の国ではノーマル運賃(普通運賃)であれば、発着駅のラウンジの利用ができる。デンマーク、ノルウェー、スウェーデンなどでは、1等車内(ノルウェーの場合はコンフォートクラス)に設置されているコーヒーや紅茶などのドリンクサービスがある。高速列車のWiFi利用については、以前は特等や1等利用者のみのサービスであったが、近年は2等車でも提供されるようになってきている。

ヨーロッパ鉄道旅行、1等車と2等車を料金だけで比べたら見落とす大事なこと

※本記事は『地球の歩き方』からの転載記事です。