なお、「豊洲と築地、どっちがおすすめ?」ということもよく聞かれます。一言でいえば、豊洲はプロ向けの公設市場で、一般の方は築地場外市場の方が買い出ししやすいです。

 やむを得ず買い出しを先送りする場合は、逆に終了間際を狙うのも手です。年末商材は、売り時を逃すと売れなくなるものも多いため、売り手としては、最終日に売り切りたいところ。そのため、最終日の終わり際には値下げ幅もグッと大きくなります。確実ではありませんが、思わぬ良品が売れ残っており、破格の値段で買えてしまうこともあります。

 とはいえ、原則は「年末の買い出しはお早めに」です。できるだけ先送りせず、早めに済ませるようにしましょう。

やってはいけない年末買い出し
その2:お店の専門外の品を選ぶ

 年末の買い出しでやってはいけないことの二つ目は、「お店の専門外の品を選ぶ」ことです。

 市場に代表される買い出しスポットにはさまざまなお店が立ち並びますが、本来は「マグロ」「練り物」「冷凍品」など、それぞれに専門分野があります。しかし、年末になると「カニを置いてさえいれば売れる」などというような状況になり、専門分野にかかわらず、年末の定番商材を置く店も多くなります。

 ところが、専門外の品物は、有利な条件で仕入れられません。また、品物や相場に詳しくもないので、悪気はなくとも割高なケースも見受けられます。特に今年は、あらゆるものが値上がりしており、割高でも分かりにくいことも増えるのではないかと思います。

 では、お店の専門分野はどうすれば分かるのでしょうか? 普段から何をメインで売っていて、何が得意かを事前に見ておくのが一番確実です。市場の各店はもちろん、スーパーなどの大型店舗でも得意不得意はあり、年末の買い出しでも差が出ます。

 普段行かないお店で買い出しをする場合は、何を一番多く売っているかが目安となるでしょう。例えば、かまぼこ専門の場合は、“かまぼこをメインに多く売りつつ、お店の片隅でカニを売る”といった形になっているはずです。

 “餅は餅屋”という言葉は、海産物でも同じです。お店の専門が何かを意識して買い出しをするようにしましょう。