やってはいけない年末買い出し
その3:例年と同じ品物を買い出しする

 今年の年末買い出しでやってはいけないことの三つ目は、「例年と同じ品物を買い出しする」ことです。

 あらゆるものが値上がりしている今年は、いつも使っている品物にこだわっていると予算オーバーとなるか、品質を著しく落とすことになりかねません。

 例えば、今年値上がり傾向が著しいものの一つにマグロ類があります。そんな中、「いつも通り年末に本マグロの刺身を食べよう」と思っていると、どうなるでしょうか。予算を上げるか、数量を減らすか、質を落とすかを迫られる状況になると思います。

 ただ、必ずしも本マグロでないといけないでしょうか? 例えば同じマグロでも、メバチマグロやキハダマグロといった他の種であれば価格は抑えられます。また、お刺身になる魚としては、さまざまな選択肢があります。

 このように、例年と同じ品物にこだわらなければ、同じ値段でも高い満足度が得られる可能性が高まってきます。このとき、近似種の海産物は、大いに活用できます。 例えば、タラバガニに対してイバラガニ、毛ガニに対してクリガニ、ズワイガニに対して紅ズワイガニやトゲズワイガニ。また、いくらであれば、鮭子(サケコ)でなくて鱒子(マスコ)、さらには他の魚卵といった具合です。近似種は「まがい物」などと思わずに、純粋に味わえば意外と味の良いものも多いもの。食べてみると、新たな発見もあるかもしれません。

 とはいえ、「外せないところにはお金をかける」という選択肢も一つの手です。年末の食材はさまざまなので、お金をかけるところとそうでないところで緩急を付けられると良いのではないでしょうか。

 以上、値上げが続く今年の年末の買い出しのコツをご紹介しました。充実した買い出しと食材で、皆様が良い年末年始を迎えられるようお祈りいたします。