今年10月、約30年前に消費税が導入されて以降、最大の改正といわれる「インボイス制度」が始まる。売上高1000万円以下の免税事業者がこれまで享受してきた「益税」がなくなり、大打撃を受ける零細事業者に廃業の危機が迫っている。一方、それら零細事業者を仕入れ先に持つ企業にとっても、消費税の二重払いという問題がのしかかる。加えて、2024年1月には改正電子帳簿保存法への対応も重なり、国を挙げての混乱は必至だ。特集『個人も企業も大混乱! インボイス&改正電帳法の落とし穴』では、1月16日(月)から25日(水)の全15回で制度の基本から落とし穴に至るまで、インボイス&改正電帳法の全貌に迫る。
#1 1月16日(月)配信
インボイス10月導入で零細事業者がヤバい!絶対知るべき消費税と仕入税額控除の基本
今から約30年前、紆余曲折を経て1989年に導入された消費税。この消費税と仕入税額控除の知識がなければ、インボイス制度で何が問題になるのか、理解することは不可能だ。複雑怪奇な消費税の仕組みを分かりやすく解説する。
#2 1月16日(月)配信
インボイスで「領収書・請求書」はどう変わる?10月開始の大変化の注意点を徹底解説
2023年10月からスタートするインボイス制度によって、これまでの領収書や請求書はどう変わるのか?インボイス発行事業者になったら何をしなければならないのか?受け手側にも注意が必要なインボイスについて、一から易しく解説しよう。
#3 1月17日(火)配信
声優・個人タクシーは廃業危機、シルバー人材センターに税負担200億…インボイス導入の悪夢
インボイス制度の導入により、売上高1000万円以下の零細事業者が享受してきた「益税」が消滅。コロナ禍の直後でもあり、少ない収入にさらに大打撃を受ける。加えて、事務負担も増加するため、続々と廃業を考える事業主が増えつつある。
#4 1月17日(火)
インボイス事業者になるには?やめられる?今さら聞けない5つの疑問に専門家が指南
インボイスの発行事業者になることを検討しているけれど、どこから始めればいいの?免税事業者にとっては初めて尽くしの消費税の納税義務。そこで、よくある五つの疑問に税の専門家が分かりやすく答えていく。
#5 1月18日(水)配信
賃貸オーナー、管理会社、一人親方も混乱必至!インボイス導入の注意点【不動産&建設業界編】
居住用家賃は非課税だが、テナント賃料は課税取引のため消費税が発生するなど混在している。ところが、それを知らない賃貸オーナーがそこかしこに存在しており、インボイス制度が導入されると混乱は必至だ。また、下請けの一人親方など建設業界もインボイス対応に追われている。
#6 1月18日(水)配信
売上高1000万円以下「免税事業者」のインボイス対策完全ガイド、業種・事業別の正解はこれだ!
これまで免税事業者だった人に突き付けられる「2023年10月以降どうするか問題」。だが、自分の業種や事業によって、実は取るべき手段が異なるのだ。あなたは免税事業者のままか、適格請求書発行事業者になるか、どっちが正解なのか?
#7 1月19日(木)配信
インボイス10月開始で保険代理店に大打撃!?大手生保の社員も知らない注意点【保険業界編】
契約者が支払う保険料は非課税だが、営業職員や保険募集人の収入である事業所得や手数料は課税取引のため、消費税が発生している。つまり、募集人がインボイスに登録しないと保険会社や保険代理店は仕入税額控除ができなくなり、消費税の二重払いが発生し、費用負担が大幅に増加するのだ。
#8 1月19日(木)配信
インボイス10月導入で免税事業者の「取引先企業」にも負担が!?買い手側版対策マニュアル
インボイス制度は、これまで免税事業者だった業者のみならず、そういった業者と取引がある多くの課税事業者である企業にも影響が及ぶ。しかも、多くの場合でこうした買い手側の企業にも負担が発生することが多いのだ。
#9 1月20日(金)配信
インボイスで会社員の経費精算も変わる!交通費、備品費、接待交際費…新ルールを大解説
旅費交通費や会議費、備品費など、普段の仕事で使う経費は山ほどあるが、実は、そこにもインボイス制度は影響がある。旅費交通費でいえば、3万円ルールや自動販売機特例など細かいルールがめじろ押しなのだ。そのルールをフローチャートで解説する。
#10 1月20日(金)配信
消費税の「益税」、実は商品対価の一部!?誰も知らない消費税の正体を税理士が解説
売上高1000万円以下の零細事業者が受け取る消費税は納税義務がなく、いわゆる「益税」とされるが、実はそうではなく商品の対価の一部であると、かつて東京地方裁判所は断じている。その理由について、消費税に詳しい元静岡大学教授で税理士の湖東京至氏に話を聞いた。
#11 1月21日(土)配信
インボイスショック回避術、「特例」「猶予措置」を使い倒して10月を乗り切れ!
売り手も買い手も多くの人がなんらかのダメージを被りそうなインボイス制度の開始。だが、そのダメージを少しでも和らげるため、さまざまな緩和措置が用意されている。特例を使い倒してインボイスショックを生き抜こう!
#12 1月22日(日)配信
インボイス導入で税理士に「損害賠償」増大危機!消費税で押さえておくべき6つのリスク
消費税法は複雑怪奇。それ故、税理士にとっても消費税の扱いには苦慮するだけでなく、訴訟リスクも大きい。事実、税理士職業賠償責任保険では消費税に関する支払いが最多であり、インボイス制度が導入されればリスクの増大は必至だ。税理士が認識しておくべき消費税に関わる「六つのリスク」について開陳する。
#13 1月23日(月)配信
電子帳簿保存法の改正対策も2023年中に!絶対に知っておきたい「3つの新ルール」
2022年1月1日に施行された改正電子帳簿保存法。ルールの複雑さ故に、2年の経過措置が設けられたが、24年1月1日から本格的にスタートする。緩和措置があるものの、多くの企業にとっては新たなルールに縛られる。改正電帳法で押さえておくべきルールについて徹底解説する。
#14 1月24日(火)配信
データ改ざん防止はどうする?電子帳簿保存法の新ルール「電子取引保存」の6大ポイント
経理実務において多大な影響を及ぼす改正電子帳簿保存法。とりわけ大きな難関となるのが、真実性や可視性の確保など電子取引の保存ルールだ。そこで絶対に押さえておくべき六つのポイントについてQ&A形式でお答えする。
#15 1月25日(水)配信
インボイス「システム改修」大混乱のリアル!煩雑な端数処理、事業者番号が合わない…
インボイスへの対応に欠かせないのが会計などのITシステムの改修だ。対応が必要になるのは請求書を発行する企業や個人事業主だけではない。インボイスを受け取る側の企業のITシステムにも、非常に煩雑で厄介な改修が必要になるのだ。
Key Visual by Noriyo Shinoda