なぜ、代替肉が注目されるようになったのか
(1)環境問題
私たちが普段食べている肉を量産していくには、家畜を育成する必要があります。そのためには、エサとなる大豆や穀物が必要となり、広大な敷地や水、堆肥が必要になります。世界の温室効果ガス排出量のうち、約5.9%は家畜や堆肥が原因と言われています。また、牛やヒツジのゲップやおならに含まれるメタンガスは、二酸化炭素よりも温室効果が高い温暖化を促進する原因ともいわれています。
(2)動物福祉(動物への配慮)
普段食べている肉を代替肉に変えることで、人間に食べられるためだけに育てられ、殺される動物たちを少しでも救うことができます。ベジタリアンなど、動物の命を救うという観点から、代替肉を選ぶ人もいます。
(3)食糧危機
世界的な人口増により、2030年には、たんぱく質の需要が供給を上回る「たんぱく質危機」が予測されています。2020年時点では約78億人だった世界の人口が2050年には約90億人にまで増え、気候変動による農作物の収穫量減も相まって食料の確保が困難になるという深刻な懸念があります。
(4)健康の観点から
近年の健康ブームによって、動物性の肉と比べてカロリーや脂質が少ない植物性たんぱく質を用いた代替肉に注目する人も増えてきました。
代替肉のメリット
代替肉は、大豆が原料のものなら、コレステロールがゼロです。また、たんぱく質は、しっかり摂取することができながらもカロリーや脂質を抑えることができます。また、肉には含まれない食物繊維の摂取ができるため、脂肪の吸収を抑え、腸内環境を整えることにも役立ちます。
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