しかし、この変化の激しい時代に、羊を率いているライオンがいなくなったとき、その組織はやっていけるのでしょうか。リーダーがライオンであることはもちろんですが、次なるライオンを育てるためにも、めざすべきは、「ライオンが率いるライオンの群れ」ではないでしょうか。

 リーダーシップ論の1つとして、「サーバント・リーダーシップ」という考え方があります。サーバントとは、「使用人」を意味します。つまり、執事のように、組織に対しても部下に対しても、奉仕の精神で支えることで、リーダーシップを発揮するというものです。

 自分が一番詳しい、自分が一番できる、あるいはそうあらねばならない。そんな考えを捨て、自分よりも優秀な人を育て、力を発揮させ、組織の成果へと導く。そんな発想に切り替えることが大切です。

 優秀なメンバーには一目置いて、メンバーに教えてもらうくらいの気持ちで接していく。信頼して頼る。そして、自分も含めた「チーム」をつくっていくのです。そのように発想を変えると、自分自身が楽になるのはもちろん、メンバーのモチベーションもアップします。