日銀の1月会合は現状維持
ドル円は131円台半ばへ急騰
日銀は、1月18日の金融政策決定会合にて、長期金利の変動幅を±0.50%とするといった金融政策の現状維持を決定した。日本の大手新聞が12日に金融政策が修正されるとの観測報道がなされてから、市場では、1月の会合で、金融政策がさらに修正されるとの期待が高まった。この結果、ドル円は、何らかの政策修正を織り込んで11日の132円台半ばから16日には127.23円へと4%程度急落した。
しかし、実際には金融政策が現状維持となったことから、ドル円は会合の結果発表後、一時131.58円へと急騰。TOPIX(東証株価指数)は、1910ポイント前後から一時1936.05ポイントへ上昇し、12月の会合前の水準を回復した。そして、円債金利は全般的に低下し、10年物は0.50%前後から一時0.36%へ急低下した。
また、昨年12月31日あたりから、1月に発表される展望レポートでは、CPI(除く生鮮食品)見通しが上方修正されるとの観測記事も複数流れていた。しかし、実際の結果は、24年度のCPI見通しが、前回10月時点の前年度比+1.6%から同+1.8%へ上方修正されたが、同+2.0%には達しなかった。また、23年度は同+1.6%で据え置きとなるなど、事前の市場の想定ほどには上方修正されなかったことも円安圧力となった可能性がある。