1位、2位は今年も「東大」
学生の価値観の変化とは?

 東京大学の就職先のトップに見られる独特な傾向とは、1位と2位が一般企業ではなく、いずれも東大関連であることだ。

 21年に続き、22年も第1位が東京大学、第2位が東京大学医学部附属病院となった。就職者数は前者がダントツの155人、後者が56人だった。東京大学の内訳は分からないが、研究員などが含まれると見られる。

 企業に就職せず大学に残る優秀な人材が多いということだが、理由としては他大学と比べて研究・労働環境がかなり恵まれていることが考えられる。コロナ禍の出口がなかなか見えず、企業社会に「不確実性」が漂う中で、就職活動に慎重になる学生が増えた可能性もある。

 他には、アクセンチュア(3位)、ソニーグループ(4位)、楽天グループ(5位)が、21年と変わらず上位にランクインした。

 IT系では楽天グループへの就職人数の多さが44人と際立っているが、実は同社は東大のみならず、有名大学から多くの学生が就職を目指す人気企業である。

 東大の学生たちの就職動向は、業界・企業選びに臨む就活生やその親にとって参考になりそうだ。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2022年春の大学別の主な就職先。就職先(企業・団体)の名称は、原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学通信の調査方法によって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」より集計、大学院修了者を含む。
(調査/大学通信)
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