大手塾で新年度が始まる2月。お子さんの中学受験を意識し始めた親御さんも多いと思います。算数専門のプロ家庭教師として2000人以上のお子さんを指導してきた中学受験専門のカリスマ家庭教師・安浪京子先生は、その経験から「ノートの正しい書き方を知らない子は6年生で失速する」と言います。だからこそ、その使い方を最初に知っておくことが肝心です。しかし、子どもはもちろんのこと、保護者ですら、ノートの価値を低く見積もっている方が多いそう。
本連載では、安浪先生が、指導の中で必ず教えるノート術を初公開した話題の書籍『中学受験必勝ノート術』の中から、一部を抜粋し、ご紹介していきます。(本書をさらに詳しく紹介した動画もチェック!)

【中学受験のカリスマが教える】最初が肝心! 受験勉強に必要なノートとは?典型的な、合格する子のノートと不合格になる子のノート。(「中学受験必勝ノート術」より)

中学受験で必要な3種類のノート

 中学受験で使用するノートは、大きく3つにわけられます。

1、授業ノート
 塾の授業の板書などを写すためのノートです。各塾が独自のものを用意していることも多いですね。また、板書をどのように写すかを塾の先生が指示することもあります。そのため、混乱を避けるためにも、本書では授業ノートの書き方については触れていません。基本的には塾の指示に従ってください。

 ただし、板書を写すのが忙しくて理解が追い付かないなどの場合は、塾の先生に相談して、板書を残しておいてもらうなどの対策をとる必要があります。お子さんに、授業ノートで困っていないかを聞いてみてあげてください。

2、基本ノート(主に演習ノート)
 4~6年生全員に必要で、学力を底上げするベースになるものです。主に、宿題や問題集を解くときに使う演習ノートになります。

 塾によっては宿題をプリントやテキストに書き込ませる場合がありますが、そうすると何度も解くことができません。また、プリントやテキストはレイアウトが決まっているため、解くスペースが足りなくなることがあります(詳しくは本書のP61で説明しています)。

 したがって、そのような場合でも私は問題を解くための演習ノートを用意することをおすすめしています。基本的には問題集ごとにそれぞれ専用のノートを、また、各授業での宿題等用にそれぞれ専用のノートを用意します。

3、発展ノート
 これは、全員が作る必要はありません。時間的余裕や得意・不得意など、お子さんの状況に応じて作成しましょう。間違えた問題を集めたり、自分が大事だと思ったポイントをまとめたりして、自分だけのカスタマイズノートを作るイメージです。

 このように、中学受験ではたくさんのノートが必要になります。しかし、実際には、授業の内容も問題集の演習もすべてひとつのノートにぎゅうぎゅう詰めでやっていたり、あるいは、すべての科目を一冊のノートにぐちゃぐちゃに書いている子もよく見かけます。これだと、頭の中に「知識や解法の引き出し」を作るのが難しくなります。

 本書では、科目ごとに「基本ノート」と「発展ノート」の作り方を紹介しています。そちらも参照して、お子さんに必要なノートを用意してあげてください。

*本記事は、安浪京子著「中学受験 必勝ノート術」から抜粋・編集しています。