スシローの
迷惑行為への対応策

 さて、話を回転ずしチェーン店に戻そう。

 今回、被害を受けた回転ずし大手の「スシロー」では迷惑行為への対応策として、次のように店舗運営の方法を変更した。

・レーンには、注文した商品のみ提供をする
・客がテーブルに置いてある食器や調味料の交換を希望する場合、ホールスタッフに伝えて交換してもらう
・客の席とレーンの間には、透明なアクリル板を設置する

 だが、この変更にはリスクがある。例えば、客が食器や調味料の交換をする場合、ホールスタッフに声を掛けるという点は、客にしてみれば、面倒が増えることになり、満足よりも不満足要素が増えると考えられる。

 サービス業では、1回でも客に不満を感じられてしまうと、それまで積み上げてきた信用・信頼をすべて失ってしまう、いわゆる「100ー1=ゼロ理論」というものがある。今回のスシローの対応は、そのリスクを背負ってでも、シビアに対策しなければならないという覚悟の表れだとも言える。