歯の治療の説明を受ける女性写真はイメージです Photo:PIXTA

20歳前後になると、奥歯の後ろに生えてくる“親知らず”。「痛みもないし、不都合も感じていないから」と、抜歯せずに放置している人は少なくないだろう。しかし、親知らずを抜かないままでいると、口内のさまざまなトラブルを引き起こす原因になるのだとか。ルカデンタルクリニックの小林瑠美院長に話を聞いた。(清談社 鶉野珠子)

真っすぐに生えていれば
親知らずは抜かなくていい?

 一般的に人は6歳頃に乳歯が抜け始め、15歳頃を迎えるとすべての歯が永久歯に生え変わるといわれている。親知らずは永久歯が生えそろった後、20歳前後で生えてくることが多いそうだ。

「親の元を離れる年齢になって、親に知られずに生えてくるので『親知らず』と呼びます。現代人は昔の人と比べて顎が小さくなってきています。そのため、親知らずが本来生えるべきだった場所が狭くなり、生えきらない人が増えています」(小林氏、以下同)

 上下左右の奥歯の後ろに生えてくる親知らずには、3種類の生え方がある。