チートデイのなにが問題なのでしょうか?
まずその響きが、専門家の耳にはなじまないのかもしれません。「チート(Cheat)」とは、「ズル/反則」という意味の英語になります。つまり、計画を守り実行するのは“良いこと”ですが、それを破るのは「悪いこと(ズルいこと)である、というような意味合いが伴ってしまっているのです。
例えば、健康や栄養素に関するサイトを運営するアビー・ランガー博士は、チートデイの食事が心理的にネガティブな作用を及ぼすとして、チートデイを認めない立場にいます。
「あなたは“チート”という言葉が良い意味で使われるのを聞いたことがありますか?」と、ランガー博士は眉をしかめます(眉をひそめ、顔をしかめます)。一方で、健康、ウェルネス、フィットネス、減量などを目的として食事制限に取り組む一般の方々の口からは、チートデイがいかに“有効”であるか、証言が絶えないのも事実です。
チートデイは有害なのでしょうか?
何時間も努力してジムで流した汗を、完全に否定してしまうようなものなのでしょうか?下記からは、チートデイが私たちの身体におよぼす影響について考え、またチートデイを行う際のベストな方法について提案していこうと思います。
そもそも、チートデイとはなにか?【おさらい】
「チートデイ」という考え方自体には、もう何十年という歴史があります。
週の6日間は、計画通りの食事プランを守ります。マクロ栄養素(私たちの身体を動かすために不可欠な3つの主要な栄養素「タンパク質」「脂質」「糖質」のこと)やカロリーを都度確認して過ごし、ファーストフードやスイーツ、ジャンクなスナックなど、計画に反するものは一切口に入れません。
そうして7日目、ついに自由な食生活を楽しむのです。
金曜の夜ならビールとから揚げでしょうか?冷蔵庫の奥に隠しておいたケーキの箱を開ける日となるかもしれません。とにかく自分の食欲に素直に従う、週に一度の祝日です。ではこのことで、いったいどんな最悪な事態が起こり得るのでしょうか?その答えはまさに、「場合による」としか言えないでしょう。