つみたてNISAをするならどっち?は、ポイント次第か

 現行の一般NISAおよびつみたてNISAを行う場合、2社どちらも積み立て可能額は100円からで、買える商品にも大きな違いはない。つみたてNISAでは、多くの人が全世界株式型のインデックス投信を選ぶだろうから、取り扱う本数を比較してもあまり意味はないだろう。さらに、2社ともカード積み立てができる。結局のところ、SBI証券と楽天証券のいずれを選ぶかは、付与されるポイントが何かによるのではないか。

 ポイントの還元率でいえば、SBI証券のほうがオトクということになろう。しかし、効率良く楽天ポイントをためることに精を出す楽天経済圏の利用者が、Vポイントに切り替えるかは別の話だ。それは他のポイントも同じで、タカシマヤや東急グループの利用者は、つみたてNISAのカード決済によって日頃便利に使っているポイントが貯まるのなら、それが最もおトクだ。これまでを見ても、ポイント付与の仕組みや還元率は未来永劫不変ではなく、運営側の胸先三寸で変わる。還元率の数字に一喜一憂するより、「使いやすいポイント」をためるのが正解だろう。

 SBI証券が三井住友グループと協力体制を強めているように、楽天証券はみずほグループと資本提携をスタートした。24年版NISAのスタートをにらみ、これまでとは違ったキャンペーンを繰り広げる可能性も大いにある。なお、NISA口座を同じ金融機関でずっと使い続ける必要はなく、現行NISAでは年に1回の変更が可能だ(その年度にNISAで買い付けていれば翌年からの変更となる)。使い勝手が悪ければ、乗り換えればいいということも覚えておこう。