インフレ・円安の時代に入った今、資産を預金だけで持つことはリスクがあり、おすすめできない。「先行き不透明な時代」には、これまで投資に無縁だった人も資産を守り・育てるために資産運用を始める必要がある。このままではあなたの現金の価値が下がる! インフレ・円安からお金を守る最強の投資』(朝倉智也著、ダイヤモンド社)が3月29日に発売された。本書は、投信業界のご意見番が新しい時代を乗り切る「究極の運用法」をアドバイスするお金の入門書だ。大切なお金を守り増やすためには、どうすればいいのか? 本連載では、特別に本書から一部を抜粋・編集してその要旨をお伝えしていく。

【これを知らないとマズい】資産運用で大きな差がつく、超重要なポイントとは?<br />Photo: Adobe Stock

「単利」と「複利」のちがいとは?

 これまで投資や資産運用をした経験がない方は、「ほんの数パーセントの運用利回りを上げることにどれくらい意味があるのか?」と疑問に思うかもしれません。

 そこで、これから資産運用について考えていこうとしている方に向けて、非常に重要な「複利」の考え方についてご説明しておきたいと思います。

 資産運用の世界では、投資した元本にのみ利息がつくのを「単利」と呼びます。運用経験がない方がイメージするのは、この「単利」のほうかもしれません。

 たとえば、100万円を年5%の金利で運用した場合、単利だと毎年5万円の利息がつくことになります。10年運用すれば50万円、30年運用すれば150万円の利息がつくわけです。

 つまり年利5%の単利で運用すると、100万円が30年で250万円まで増えることになります。

年利5%の複利で運用すると
100万円は30年で432万1942円に

 一方、「元本+利息」にさらに利息がつくのは「複利」と呼びます。

 たとえば100万円を年利5%で複利運用する場合、投資した1年後は105万円になり、さらに1年後には105万円に対して5%、つまり5万2500円の利息がつくので、110万2500円になるわけです。

 このように年利5%の複利で運用すると、100万円は30年でなんと432万1942円まで増える計算になります(下図)。

 単利と複利の差を見ると、効率よく資産形成するためには「複利」の考え方で運用するのが重要なポイントであることがわかります。

 投資してお金が増えたら「増えた分」もさらに投資して、長く運用を続けることがとても大切なのです。これをやるかやらないかで、資産形成の成果には大きな差がつくことになります。

(本稿は『インフレ・円安からお金を守る最強の投資』の一部を抜粋・編集したものです)

朝倉智也(あさくら・ともや)
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号(MBA)取得。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。1998年モーニングスター株式会社(現 SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)設立に参画し、以来、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。SBIホールディングス株式会社 取締役副社長を兼務し、SBIグループ全体の資産運用事業を管掌する。主な著書に『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。