何事にも楽しさを求める人は、その場のノリや勢いを大事にします。

 ノリや勢いは本来、仕事や人間関係でいい方向に働きます。「レスポンスの早さ」や「フットワークの軽さ」につながるからです。

 ここでの悩みのように、「気持ちだけが先走って行動が伴わない」といった「ノリのコントロール」がマイナスにあらわれていることも、自分にとっての大きなエネルギーにできるのです。

「ノリのコントロール」がマイナスにあらわれると

 では、なぜ「気持ちだけが先走って、行動が伴わない」のでしょうか。

 ノリがいい人には弱点があります。

 ともすれば、ノリでやっていいことと、やってはいけないことの判断がつかなくなるということです。

 たとえば、できる確信がほとんどないのに、「100%、いや、120%OKです!」と、その場のノリで言ってしまうことがあります。そう言えば相手と楽しい関係が築け、仕事も楽しく進められそうだと感じるからです。

 しかし、とりわけビジネスの局面では、ついノリで口にしたことでも、すべてに責任が生じます。

 あとから出まかせだったとわかれば、相手としては、大きく期待しただけにガッカリ感も大きくなってしまうのです。

「ノリのコントロール」がプラスにあらわれると

 ではどうすれば、ノリのコントロールをプラスの出方にすることができるのでしょうか。マイナスからプラスへの変身のコツは、大きく出るにしても、実際に「自分のエネルギーにつながる」形にして言うことです。

 たとえば、仕事を頼まれたとき、「普通なら5日はかかりそう。でも、頑張ればもう少し早められるかも……」と思っても、まずは次のように言うのです。

「ちょっと考える時間をください!」

 その上で、現実的にできるか否かを一度冷静になって考えます。

 ノリがいい人の長所は、疲れ知らずで、厳しめの負荷でも「やってやるぞ!」とモチベーションへ昇華できること。

 自分の力を出し切るだけで、相手の期待を十分に超えられるはずです。