あなたは人からどう思われているか? どうすればもっと良い印象を与えられるか? 印象が形成される仕組みと、印象を良くする魔法のメソッドを紹介した名著『第一印象の魔法』の邦訳版が刊行された。心理学の知見から「言動」と「人に与える印象」の関係性を読み解いた、世界21ヵ国で刊行されるロングセラーの一冊だ。仕事、就活、転職、人間関係、恋愛――。すべての出会いがチャンスに変わる魔法のメソッドとは? 今回は、本書の内容の一部を特別に公開する。

あなたはやってない? 感じのいい人が会話で「絶対にやらないこと」Photo: Adobe Stock

「私もそうなの!」は嫌われる

 会話の最中に「私もそうなの!」と言いそうになったらグッと我慢しよう。

 人の話を聞いているとき、私たちは関連する経験やストーリーを連想している。このときにやってしまいがちなのが「私もそうなの!」という相づちだ。

 相手の話の中に自分と関連するトピックを見つけたとき、それを自分の話に持っていきすぎると、会話のバランスを欠いてしまう。アリシアも「私もそうなの!」の罠にはまってしまった一人だ。

 アリシア「ところでナイジェル、夏休みはどうだった?」
 ナイジェル「悪くないよ。南西部に休暇に行ってきたんだ」
 アリシア「私も数年前にグランドキャニオンに行ったわ! 壮観だった! 友人と一緒にロバに乗って渓谷の底まで下りて、キャンプをしたの。そこで出会った観光ガイドさんがね……」

 アリシアは、せっかくナイジェルに質問をして話を引き出したのに、自分の経験を思い出してそれを共有せずにいられなくなった。その行動は、無関心で自己中心的な態度だと思われてしまったことだろう。

 自分の話に飛びつきたい衝動を抑えて、まずはナイジェルがどこを旅して何をしたのかをたずねれば、相手に関心があるというポジティブなメッセージだけを伝えられたはずだ。

 あなたはどうだろう? 相手の話や意見が終わるのを待ってから、自分が思いついたことを話しているだろうか?

(本原稿は、『第一印象の魔法』の内容を抜粋・編集したものです)

アン・デマレイス、バレリー・ホワイト
ファーストインプレッション社の創業者。ともに心理学博士。経営者や企業幹部の「第一印象」のコンサルティングに特化したユニークな事業は、新聞、雑誌をはじめ、BBC、CBSなど、多くのメディアで取り上げられ反響を呼んでいる。世界21ヵ国で刊行、全米ロングセラーの『第一印象の魔法』が日本でも刊行。